コンピュータ囲碁AIプログラムと棋士が19路盤で対戦する、第5回電聖戦(主催:電気通信大学エンターテイメントと認知科学研究ステーション、協賛:株式会社 囲碁将棋チャンネル、後援:公益財団法人日本棋院 、一般社団法人人工知能学会、 、電気通信大学 人工知能先端研究センター、協力:コンピュータ囲碁フォーラム)が3月26日に東京都文京区のイベントホールで行われた。
棋士からは一力遼七段が出場し、コンピュータ囲碁プログラムの大会・第10回UEC杯で優勝したFineArt(绝艺)(開発者:テンセント(中国)、互先、先番6目半コミ出し)と準優勝のDeepZenGo(開発者:TeamDeepZenGo(日本)、互先、先番6目半コミ出し)と対戦した。
結果は第1局のDeepZenGo戦が162手まででDeepZenGoの白番中押し勝ち、第2局のFineArt戦は157手まででFineArtの黒番中押し勝ちで、囲碁AIの2勝となった。
コメント
一力遼七段:(FineArt戦) 序盤から激しく仕掛けていった。中盤上辺でもっとうまい手があったかもしれないが実戦ではわからなかった。中央3目とられるようではまずかった。右辺の大石がとれても形勢は悪かった。自分なりに精一杯打った。相手は打つのも早くリズムが取れなかったところもあった。ZENも絶芸も打ってみてとても強いと感じた。
FineArt(绝艺)開発チーム:
序盤から激しい戦いでした。中盤になって絶芸はうまく展開できて、びっくりした。 あとからみてもっとこういう手があったと思える手は正直ありました。(一力七段と打って)非常に素晴らしい対局だったと思う。
DeepZenGo開発チーム:
Zenらしい勝ち方ができたのではないかと思っている。大局観はコンピュータのほうが優れていたように思う。
【第5回電聖戦第1局】
黒:一力遼七段 白:DeepZenGo 白番中押し勝ち
【第5回電聖戦第2局】
黒:FineArt(绝艺) 白:一力遼七段 黒番中押し勝ち
この模様は囲碁将棋チャンネルの囲碁プレミアムで生放送された。
また、囲碁将棋チャンネルでは5月28日(日)に特別番組を放送する。
日本棋院ネット対局「幽玄の間」では電聖戦の第1局模様を棋譜ライブ中継、
第2局の模様を富士田明彦六段の解説で棋譜ライブ中継いたしました。