棋士が選んだこの一手
鶴山淳志が選んだこの一手
対局日
1962年1月
棋戦名
朝日新聞特別対局 総譜は
こちら
対局者
(段位は当時)
黒 藤沢秀行八段
白 橋本昌二九段
藤沢秀行八段
VS
橋本昌二九段
< テーマ図(黒番) >
内弟子時代に秀行先生の碁をよく並べて勉強していました。その中から、初めて見たときに私が感動した一手をご紹介します。
白1とツケられた局面で黒番です。
< 1図 >
ここで秀行先生は黒1と打ちました。
< 2図 >
普通は黒1とハネる一手に見えますが、白2とサガられるとサバキが重く苦労しそうだということでしょう。
< 3図 >
1図に続いて白1なら黒2とワタります。切られても切った方を取れば簡単にサバくことができます。白5なら黒6、8でサバきます。
< 4図 >
実戦は白1とサガリ、黒は2とワリ込んでサバキを目指しました。一本道の進行ですが、黒16までサバキが成功しています。
1図の黒1は打たれてみると「なるほど」と思えますが、この手がパッと頭に浮かぶことが凄いなと感激した記憶があります。
常識にとらわれない柔軟な発想が大事だと、この手から学びました。
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