棋士が選んだこの一手
関航太郎が選んだこの一手
対局日
2021年10月5日
棋戦名
第47期天元戦五番勝負第1局 総譜は
こちら
対局者
(段位は当時)
黒 一力遼天元
白 関航太郎七段
< テーマ図(白番) >
この碁は私が天元戦で挑戦権を獲得し、初めて臨んだタイトル戦です。
相手は一力遼天元で私の白番。黒が1と飛んで白の薄みを狙ってきた局面です。
次の一手は私が棋士になってから最も印象に残っている一手です。
< 1図 >
白1のツケがパッと頭に浮かびました。これまでは迷った時に無難な手を選ぶことが多かったのですが、この時は打ちたい手を打とうと決めていたので思い切って打てました。
< 2図 >
無難に打つなら白1と強化してから3の飛びでしょうか。でもこの交換はなるべく打ちたくなかった。そこでaのツケが浮かびました。もし黒bなら自然な調子で白cと守れます。
< 3図 >
黒1から白14までは実戦の進行です。結果的に黒二子の切り離しに成功しました。途中一つでも読み落としがあれば形勢を損ねてしまう可能性もあったので勇気のいる手でしたが、自信はありました。白△のツケは囲碁ファンの方から「気づきにくいすごく面白い一手だった」と言ってもらえて、とても嬉しかったのを覚えています。
総譜は
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