棋士が選んだこの一手
万波佳奈が選んだこの一手
対局日
1988年8月21日
棋戦名
第1回応氏杯世界選手権1回戦 総譜は
こちら
対局者
(段位は当時)
黒 藤沢秀行九段
白 馬暁春九段
藤沢秀行九段
VS
馬暁春九段
< テーマ図(黒番) >
子供のころ、棋譜並べをして感動した手を碁罫紙に書きとめており、その中から選ばせていただきました。
藤沢秀行先生と馬暁春先生の対局です。昔、秀行先生と馬先生に碁を見ていただいたことがあります。
先生方が目の前にいらっしゃることに感動し、手が震えながらも必死に学びました。心から尊敬する先生方です。
秀行先生の黒1のカカリに対し、馬先生が白2とハサミ返したところ。黒は白2への攻めと、左にある黒模様をどのように広げていくかが焦点の局面です。
< 1図 >
ここで秀行先生が打たれたのは黒1のカタツキ。当時の私にはまったく思いつかなかった手で、碁罫紙にもそのあとの進行と感嘆のコメントが残されていました。
< 2図 >
そのあとの進行です。白2は黒3が大事な手。白10まで黒▲はサカレ形になってしまいましたが、黒11と打ち、中央の黒模様が深くなりました。これで打てるという秀行先生のご判断だったのだと思います。最終的には左下から中央にかけて黒100目近い地ができました。
< 3図 >
黒1のハサミもあると思いますが、黒3までの広がり方は前図にはかないません。秀行先生はこの碁と次の碁にも勝ち、準決勝に進出されました。
総譜は
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