棋士が選んだこの一手
富士田明彦が選んだこの一手
対局日
2005年6月8日
棋戦名
第60期本因坊戦七番勝負第3局 総譜は
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対局者
(段位は当時)
黒 張栩本因坊
白 高尾紳路八段
張栩本因坊
VS
高尾紳路八段
< テーマ図(白番) >
約20年前に高尾紳路八段が張栩本因坊に挑戦したシリーズです。
黒が1、3と左下の黒を強化して白に手番が回ってきました。
< 1図 >
ここで高尾八段は白1と打ち込んでいきました。この頃私は棋士になったばかりで、この手を見てトップ棋士はこんな手まで読んでいるのかと感銘を受けたのを覚えています。
< 2図 >
続いて黒2は当然の応手ですが、白3が白の狙い。黒4には白5から7に切れば、白の攻め合い一手勝ちです。これは黒がまずいので――、
< 3図 >
前図の黒4で実戦は1、3と変化しました。白は上辺の黒地を荒らしながら攻める展開に持ち込み、一連の作戦は成功しています。
白の厚みの活かし方が大変参考になる一局ですので、ぜひ並べて鑑賞していただきたいです。
総譜は
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