上野連覇か、鈴木返り咲きか ドコモ杯第25期女流棋聖戦挑戦手合三番勝負 1月20日に開幕!


第25期女流棋聖戦挑戦手合三番勝負

上野愛咲美女流棋聖
VS
鈴木歩七段
6勝対戦成績4勝
6勝直近10戦対戦成績4勝
3勝挑戦手合対戦成績3勝
獲得1回挑戦手合シリーズ成績獲得1回
6タイトル数3
208勝116敗通算成績445勝328敗
.642通算勝率.575
54勝25敗2021年成績32勝19敗
.6842021年勝率.627
20年齢38
 

 女流棋聖連覇を目指す上野愛咲美女流棋聖鈴木歩七段が挑戦する ドコモ杯第25期女流棋聖戦挑戦手合三番勝負 (主催:日本棋院/協賛:株式会社NTTドコモ/協力:関西棋院) が1月20日(木)に神奈川県平塚市「ホテルサンライフガーデン」で開幕する。

 第23期では鈴木が上野からタイトルを奪取、翌第24期は上野が鈴木から奪取。 今期鈴木が強豪ひしめく本戦トーナメントを勝ち上がり3期連続同じ顔わせとなった本棋戦。上野が連覇を達成するか、鈴木がリベンジを果たし返り咲くか注目のシリーズとなった。

 昨年、女流棋聖を奪取し好スタートをきったかに見えた上野だが、女流名人戦で復活したリーグ戦を勝ち抜いたものの 藤沢里菜女流名人にストレートで防衛を許した。 女流立葵杯でも挑戦者となったが、同じく藤沢にストレートで屈した。さらに扇興杯にて、 三たび藤沢とタイトルを争うものの、またしても涙を飲んだ。
 また男女参加棋戦の新人王戦でも女流棋士2人目となる決勝三番勝負にまで進む快挙を魅せたがあと一歩とどかず準優勝と、惜しい戦績だった上野だが、 11月に行われた同じく男女参加棋戦の広島アルミ杯・若鯉戦では、若手強豪の男性棋士を次々と撃破。見事優勝という快挙を成し遂げたのは記憶に新しい。
 さらに2021年の年間対局数、勝ち星数では女流棋士で初めての1位を獲得という歴史に残る偉業を達成した。
 そんな上野が16歳3ヶ月で自身初タイトルを獲得した本棋戦でどのような戦いを魅せてくれるか、非常に楽しみだ。

 一方挑戦者の鈴木は、2007年に東京精密杯女流プロ最強戦で自身2つ目のタイトルを獲得したが、 2008年に第27期女流本因坊戦挑戦者、2015年に第27期女流名人戦挑戦者になったものの、しばらくタイトルからは遠ざかっていた。
 その間、女流棋士界は謝依旻時代が長く続き、藤沢里菜上野愛咲美の台頭など 大きく勢力図が移り変わっていく中、2020年の本棋戦で鈴木が復活の狼煙を上げるかのごとく当時飛ぶ鳥を落とす勢いの上野からタイトルを奪取し、健在ぶりを示した。その後も一般棋戦や女流棋戦での活躍は目覚ましい。

 両者の対戦成績は6勝4敗と拮抗。タイトル戦においては3勝3敗とイーブンであるが、過去2期においては初戦平塚対局はいずれも鈴木が勝利しており、鈴木にとっては相性がよいかもしれない。
 上野が連覇するか、鈴木が返り咲くか注目の本シリーズ。開幕局は本棋戦ではおなじみの「ホテルサンライフガーデン」。 開催地の平塚は故木谷實九段が棋士育成に力を注いだ地。瀟洒な教会を舞台にどのような対局が行われるのか注目したい。

 日本棋院ネット対局「幽玄の間」ではこの挑戦手合の対局を全局、棋士による解説付き棋譜ライブ中継を実施。 第1局は三谷哲也八段の解説でお届けする。下記URLではAIによる評価値を確認可能。幽玄の間有料会員様は棋譜の閲覧も可能である。
https://u-gen.nihonkiin.or.jp/live/live_list.asp

 また囲碁・将棋チャンネルでも後日放送されるのでぜひご覧いただきたい。

注目のシリーズ、どうぞお楽しみに。

挑戦手合の日程、対局場所

第1局 1月20日(木) 神奈川県平塚市「ホテルサンライフガーデン
第2局 1月27日(木) 東京都千代田区「竜星スタジオ」
第3局 2月7日(月) 東京都千代田区「竜星スタジオ」

 対局の模様についてはネット対局「幽玄の間」にてご覧いただけます。
 また詳細・解説については、毎週月曜日発売の「週刊碁」、 毎月20日発売の月刊誌「碁ワールド」等にてご覧いただけます。



第1局陣容

タイトルホルダー 上野愛咲美女流棋聖
挑戦者 鈴木歩七段
立会人 小林泉美七段
記録 甲田明子四段徐文燕初段
大盤解説 解説:二十四世本因坊秀芳、聞き手:木部夏生二段
幽玄の間解説 三谷哲也八段


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