最終局までもつれ込み、見事タイトルを奪還した謝依旻女流本因坊の第36期女流本因坊就位式(主催:共同通信社、日本棋院、協力:関西棋院、協賛:JA共済連、共栄火災、囲碁将棋チャンネル)が、まだ雪の残る1月26日、東京都港区の第一ホテル東京で行われた。謝女流本因坊は、落ち着いた色の総絞りの振袖で登場し大勢のファンから祝福を受けた。
最初に主催者を代表して、共同通信社の佐藤雄二郎社長が壇上に立ち、台風21号が接近する中、鳥取で行われた第二局での苦労話を交えつつ、謝女流本因坊の復帰をたたえた。
また、サプライズで、謝女流本因坊が指導をした日本将棋連盟囲碁部の前部長の藤森哲也五段から「せっかくのチャンスを対局で会えなかったが、本日会えて嬉しい」とのコメントと花束贈呈を受け、会場は大いに沸いた。
最後に謝辞に立った謝女流本因坊は、
「前回の女流本因坊戦では藤沢さんに負けて、その後、女流名人、会津中央病院・女流立葵杯、扇興杯女流最強戦とすべて負けて悔しい思いをしました。同時に藤沢さんの強さを認識し、尊敬もしました」と苦しかった時の心境を語った後、
「今回も2勝2敗となり、駄目かと思っていたときに、リフレッシュのために見た宝塚歌劇の中での「最後まであきらめず戦え」という言葉に力を得て、第5局を戦いました。その結果、投了一歩前でしたが、最後まで頑張り勝利を得ることが出来ました」と、リベンジを果たした嬉しさを語り、会場から大きな拍手を受けた。