5月21日、東京港区六本木の「グランドハイアット東京」では、第56期十段戦(主催:産経新聞社、日本棋院、関西棋院 特別協賛:森ビル)で村川大介八段を下し3連覇を達成した井山裕太十段と、第30期女流名人戦(主催:産経新聞社、日本棋院 協力:関西棋院、クイーポ )で矢代久美子六段を下し初防衛を果たした藤沢里菜女流名人の合同就位式が行われた。
主催の産経新聞社、飯塚浩彦代表取締役社長の挨拶のあと、来賓の十段戦第2局の開催に尽力した貴堂資彦日本棋院埼玉県支部連合会会長と、藤沢女流名人の祖父である藤沢秀行名誉棋聖と親交があった俳優の寺田農さんが祝辞を述べた。
謝辞に立った藤沢女流名人は、「開幕前はコンディションが良くなく不安だったが初めて防衛できてとても嬉しい。自分の手を信じて打つように心掛けた。形勢が悪い時もあきらめずに自分を信じたことが勝利につながったと思う。これからも精進を続けたい」と挨拶。
一方の井山十段は、「挑戦者の村川八段とは子どもの頃から一緒に勉強してきた仲で意識し合う存在。急成長していて結果は幸いしたが厳しい内容だった。ひと時の結果にこだわり過ぎず、その時にできることを精一杯頑張りたい。これからも自分の碁を追及していきたい」。