井山裕太王座にとって2期連続4期目となる、第64期王座(主催:日本経済新聞社、日本棋院、関西棋院)の就位式が2月3日に大阪府大阪市の「ザ・リッツ・カールトン大阪」で行われた。
会場には井山王座のお祝いに関西の囲碁ファンを中心に200人超が集まった。
主催社の日本経済新聞社喜多恒雄会長、日本棋院の團宏明理事長、関西棋院の中川和雄理事長、さらに来賓の阪急阪神ホールディングス角和夫社長の挨拶では、井山王座の防衛を讃えるだけで無く、3月から大阪で行われるワールド碁チャンピオンシップでの井山王座の活躍に期待する声が多く聞かれた。
謝辞に立った井山王座は、
「今期の挑戦手合は余正麒七段という自分よりもかなり年の若い挑戦者でした。第1局、第2局とははっきり負けを覚悟したした場面があったけれど、その碁をものにしたことで五番勝負の流れをつかめたと思う。
第3局に関しては昨年の対局の中でも最も良く打てた碁だと思っている碁で、そのような碁で締めくくれたことを嬉しく思う。また、直前に7冠から6冠に後退した直後のタイトル戦だったので大きな意味があった。
囲碁界は強い人工知能の出現により転換期に入っている。個人的にも今年は世界戦、人工知能との戦いが控えていて、新たな挑戦の1年になる。課題はまだまだ多いが強敵との対戦によりさらに成長していきたい」
と五番勝負を振り返り、2017年への抱負を語った。
井山、通算4期目の王座に
花束贈呈を受けた井山王座(右)、贈呈してくれた女の子と記念撮影
声を揃えて鏡開き。えいやー。
左から坂口隆三九段、角社長、喜多会長、井山王座、團理事長、関西棋院の今村俊也九段