井山裕太本因坊に山下敬吾九段が挑戦する第70期本因坊戦挑戦手合七番勝負【主催:毎日新聞社】の第5局が6月29日、30日に大阪府吹田市の「ホテル阪急エキスポパーク」で行われた。
結果は200手までで白番の井山が中押し勝ちをおさめ、シリーズ成績を4勝1敗としタイトルを防衛した。これで井山は本因坊4連覇。棋聖、名人、碁聖とあわせて4冠を堅持した。
終局は19時59分、持時間8時間のうち残り時間は黒番の山下が1分、白番の井山が2分だった。
4勝1敗で防衛した井山。4冠を死守した |
両対局者のコメント
井山「一日目の時点ではそんなに自信がなかった。ずっと難解でわからなかったが最後大石がコウになってシノギ形になり、中央に味がついて勝ちが見えた。シリーズを通しては自分としては精一杯やった。自慢できる内容ではなかったが結果については嬉しく思う」
山下「最初の左上のフリカワリはいい勝負かと思ったが、打っていたら白地が大きかった。地合が悪いので攻めの碁にせざるをえず、苦しかった。シリーズ全体的には内容の悪い碁ばかりで申し訳なかった。また井山さんと打てるように色々なところに出て行きたい」
【第70期本因坊戦第5局終局の場面】
黒:山下敬吾九段 白:井山裕太本因坊 白番中押し勝ち
(幽玄の間解説:蘇耀国九段)
激しい戦いに終始した今シリーズ。井山が山下を振り切った |
本因坊戦七番勝負は日本棋院ネット対局「幽玄の間」でライブ中継いたしました。
また、ニコニコ生放送でも生中継いたしました。
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