文裕連勝 決着は最終第7局へ【第76期本因坊戦挑戦手合七番勝負第6局】


 10連覇を目指す本因坊文裕(=井山裕太九段)に芝野虎丸王座が挑戦する 第76期本因坊戦挑戦手合七番勝負(主催:毎日新聞社、 日本棋院、関西棋院/協賛:大和証券グループ) 第6局が6月29日(火)、30日(水)に三重県鳥羽市 「戸田家」で打たれ、 文裕が153手までで黒番中押し勝ちをおさめ連勝、シリーズ3勝3敗のタイとした。終局時刻は19時21分。残り時間は黒番の文裕が8分、白番の芝野が1分だった。

 文裕が10連覇を達成するか、芝野が最年少本因坊を獲得するか、大注目のシリーズ最終第7局は、7月6日(火)、7日(水)に 数多の名局を繰り広げた、山梨県甲府市「常磐ホテル」で開催される。

 対局については「毎日新聞」、 「日本棋院囲碁チャンネル」の映像ライブ配信 (1日目2日目)、 およびネット対局「幽玄の間」等にてご覧いただけます。
 また詳細・解説については「毎日新聞」の観戦記、 毎週月曜日発売の「週刊碁」、 毎月20日発売の月刊誌「碁ワールド」等にてご覧いただけます。


終局後のコメント

本因坊文裕
「右下隅の分かれから黒29と二線にツケる手を打つときは、少し考えた。良くなかったかもしれない。そこのコウは黒が大変だと思っていた。 2日目白90と上辺に打ち込まれてからは、黒に隅を生きる手が残っているのが言い分だった。右下隅のコウを解消して状況が好転したと思った。 最終局が打てる事がうれしい。最後なので自分の悔いが無い様に戦いたい」
芝野虎丸王座
「序盤は研究した事のある配石だったが、黒29のツケはほとんど考えたことのない手。封じ手の時点では打ちにくい碁にしてしまったかなと思っていた。 2日目の上辺の打ち込みの辺りでは、右下隅のコウを考えながら打っていたが黒厚い形だったので仕掛け所をみていた。 (最終局は)かなり大きな対局にはなるが、普段通り戦えたらと思う」

第76期本因坊戦挑戦手合七番勝負第6局 終局図

黒:本因坊文裕 白:芝野虎丸王座

(幽玄の間解説:六浦雄太七段
あとがなくなってからの連勝で追いついた文裕
前日インタビューの通り、第4局で敗退した翌日の中国甲級リーグで強豪、謝科に勝利してから絶好調の文裕
芝野、追いつかれた
孫と共演。立会人の羽根泰正九段と記録の羽根彩夏初段
文裕昼食:シーフードピラフ、ビスクスープ、彩野菜のサラダ、オレンジゼリー
芝野昼食: 伊勢鶏南蛮そば、玉子豆腐、鰻胡巻き、カットフルーツ
対局場所の三重県鳥羽市「戸田家


最終第7局開催地 山梨県甲府市「常磐ホテル」(2020年6月撮影)




陣容

タイトルホルダー 本因坊文裕(棋聖・名人・本因坊)
挑戦者 芝野虎丸王座
立会人 羽根泰正九段
新聞解説 小県真樹九段
記録 稲垣陽五段羽根彩夏初段
大盤解説 解説:伊田篤史八段、聞き手:重野由紀二段
幽玄の間解説 六浦雄太七段
日本棋院囲碁チャンネル 伊田篤史八段、他

日本棋院 書籍・雑誌PR