福岡惜しくも準優勝【第9回グロービス杯世界囲碁 U-20本戦トーナメント】


世界の20歳未満の選手16名で争う第9回グロービス杯世界囲碁U-20(協賛:株式会社グロービス)の本戦が、6月5日に日本棋院「幽玄の間」を用いネット対局で行われた。
日本代表棋士6名のうち、前日のグループリーグを勝ち上がった辻篤仁三段福岡航太朗三段の2名が出場し、辻は本戦準々決勝で敗れるも、福岡が決勝戦まで勝ち上がった。
決勝は前回優勝の中国の王星昊七段との対戦となり、234手までで白番の王が勝ち大会2連覇を達成した。
また、中国選手同士の対局となった屠暁宇七段と周泓余六段による3位決定戦は、屠七段が白番中押し勝ちを収め3位となった。
福岡は第1回の一力遼七段(当時)以来の日本選手の優勝はならなかったが、2016年第3回グロービス杯の許家元三段(当時)以来、6年ぶりの準優勝となった。
また決勝戦終局後に日本の参加棋士による自戦解説YouTube配信が行われた。

優勝は逃したものの中韓のトップ若手を降しての準優勝は価値がある
棋戦担当の青木常務より表彰を受ける福岡
対局終了後に日本棋院囲碁チャンネルで振り返る福岡(右)
王昊星が連覇を達成。グロービス杯では初の快挙
グループリーグを枠抜けした辻。ベスト4進出はならず
屠暁宇は3位に
女流棋士で唯一本戦に進んだ周泓余。4位に終わった
中華台北の賴均輔
韓国の李沇
アマ勢初の本戦進出を果たしたケビン・ヤン。世界に存在をアピールした

第9回グロービス杯世界囲碁U-20決勝戦 終局図

黒:福岡航太朗三段 白:王昊星七段 234手完、白中押し勝ち


6月5日(日)の結果(左勝者・△黒番)

決勝

 王星昊七段   中押し △福岡航太朗三段

3位決定戦

 屠暁宇七段   中押し  周泓余六段

準決勝

△福岡航太朗三段 5目半  周泓余六段
△王星昊七段   2目半  屠暁宇七段

準々決勝

△周泓余六段   中押し  賴均輔七段
△福岡航太朗三段 中押し  ケビン・ヤン アマ7段
 王星昊七段   中押し △辻篤仁三段
 屠晓宇七段   中押し △李沇四段

棋戦概要

棋戦名
第9回グロービス杯世界囲碁U-20
※ 非公式戦として実施
主催
公益財団法人日本棋院
協賛
株式会社グロービス
日程
  • 6月4日(土)グループリーグ
    第1戦10:00~、第2戦13:00~、第3戦15:30~
  • 6月5日(日)本戦トーナメント
    準々決勝10:00~、準々決勝13:00~、決勝・3位決定戦15:30~
  • ※ 全て日本時間
  • ※ 16名(4名一組)のグループリーグをダブルエリミネーション方式で行い、2勝者8名が本戦トーナメントに進出
対局方式
ネット対局NHK杯方式(一手30秒1分単位で10回の考慮時間)
対局場所
日本、中国、韓国、中華台北の代表選手は各国・地域棋院
欧州、北米、アジア・オセアニアの代表は自宅(カメラで確認できる環境)
出場資格
2022年1月1日現在で20歳に満たない者。
日本代表は同日時点でプロであること

出場選手

日本
中国
屠暁宇七段、王星昊七段、周泓余六段
韓国
文敏鍾五段、李沇四段、韓友賑四段
中華台北
賴均輔七段
欧州
アーヴド・ピットナー アマ5段(ドイツ)
北米
ケビン・ヤン アマ7段(アメリカ)
アジア・オセアニア
ポンサカラン・ソーナラ アマ5段(タイ)

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