謝が初優勝!【第3回会津中央病院杯・女流囲碁トーナメント戦決勝】


第3回会津中央病院杯・女流囲碁トーナメント戦【協賛:一般財団法人温知会】 の決勝戦が、6月17日(金)、18日(土)の両日、福島県会津若松市の「今昔亭」で行われ、謝依旻女流本因坊青木喜久代八段に237手まで白番4目半勝ちをおさめ優勝した。終局は16時33分。持時間各6時間のうち残り時間は黒番の青木が3分、白番の謝が2分だった。これにより謝女流本因坊は女流5棋戦のうち4棋戦で頂点にたち、自身の持つ女流棋士史上最多タイトル獲得記録を24と更新した。

両対局者のコメント

謝女流本因坊
「去年は決勝で負けてしまい、力不足でした。二日制は体力と精神力が必要です。 悔しい結果となりましたが、それがいい経験となりました。 去年は決勝で負けて悔しかったのですが二日制の碁を経験できました。今年も決勝戦までこれて二日制を打てるだけでも嬉しいことですが結果を残せてよかったです。 一日目のときは難しくて(形勢は)よくわからなかったのですが、悪くない気がしていました。 最後に左下の黒四子を取って残るかと思いました。 女流名人戦では苦しい碁が多かったです。6時間の碁はゆっくり考えられますので、自分としては女流名人戦のときよりもいい内容だったと思います。今回は打ったことが無い6時間の碁を打てて貴重な経験になりました。どのタイトル戦でも一生懸命打ち、もっともっといい碁を残さなければいけないと思います。そして一般棋戦でも世界戦でも日本代表として頑張りたいです」

青木八段
「一日目はちょっと苦しいと思っていました。できるだけ難しくなるように長く打てるような手を選んだのですが、逆転は難しかったです。入段した当初大手合で6時間の碁を打ったことはありましたが、こんなに考えたのは久しぶりです。頭が限界になるくらい考えました」

嬉しい初優勝で四つ目のタイトルを獲得した謝
表彰式で賞状と会津塗の蒔絵ガラス皿を手に記念撮影
頭が限界になるまで精一杯考えたという青木。捲土重来を期す
終局直後に検討をする両者。謝は嬉しさがこみ上げてきて涙目に
大盛況の現地大盤解説会。解説する立会人の工藤紀夫九段(右)と聞き手の長島梢恵二段
青葉かおり五段をはじめ、工藤九段、尾越九段、宮崎七段、長島二段が連日指導碁を行った

【第3回会津中央病院杯・女流囲碁トーナメント戦 決勝】

黒:青木喜久代八段 白:謝依旻女流本因坊 白番4目半勝ち


(幽玄の間解説:沼舘沙輝哉四段

第3回会津中央病院杯・女流囲碁トーナメント戦は日本棋院ネット対局 「幽玄の間」で中継いたしました。