村川大介王座に井山裕太棋聖が挑戦する、第63期王座戦挑戦手合五番勝負【主催:日本経済新聞社】の第3局が11月19日に兵庫県神戸市「ホテルオークラ神戸」で行われた。
結果は135手まで黒番の井山棋聖が中押し勝ちをおさめ、開幕から3連勝。王座位を奪取し、10ヶ月ぶりに五冠に返り咲いた。
終局は17時18分、持ち時間3時間のうち残り時間は黒3分、白1分だった。
井山は本局の勝利で挑戦手合11連勝。公式手合は23連勝とした。
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両対局者のコメント
井山「下辺から難解なことになり、形勢はずっと難しかった。中央で攻勢にすることができて、その後は正しく打てれば優勢かと思った。
シリーズ全体を通しては、自分なりによく戦えたと思う。四冠に後退した時はもう一つタイトルを追加するのは難しいのとさえ思っていたので、この結果は非常に嬉しい。」
村川「少し悪いながらも難しい局面が続いていたが、中央で急におかしなことになってしまった。
全体的には第1局目でチャンスが一番多かったと思うが、最善手で応じられて一局を勝つというのはとても大変だと感じた。全体的にはおされ気味だったと思う。」
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王座戦第3局終局図
黒:井山裕太棋聖 白:村川大介王座 黒番中押し勝ち
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幽玄の間解説:大垣雄作九段
第63期王座戦挑戦手合五番勝負は日本棋院ネット対局「幽玄の間」でライブ中継いたしました。