藤沢が先勝!【博多・カマチ杯第33期女流名人戦挑戦手合三番勝負第1局】


 5連覇を目指す藤沢里菜女流名人に、13歳1ヶ月で初の挑戦手合出場の仲邑菫二段が挑戦する、博多・カマチ杯第33期女流名人戦(主催:日本棋院、協賛:一般社団法人巨樹の会)/(株)トータル・メディカルサービス)/(株)メディカルテンダー)三番勝負の第1局が4月14日に東京都千代田区の日本棋院東京本院で行われた。
 結果は白番の藤沢が248手までで中押し勝ちを収め、防衛に大きく前進した。終局は16時3分、残り時間は持ち時間各3時間のうち、黒番の仲邑は2分、白番の藤沢は1時間6分だった。
 藤沢が連勝で5連覇を決めるか、仲邑が第3局に持ち込むか、第2局は2日後の4月16日(土)に行われる。
 女流名人戦挑戦手合三番勝負の模様は、日本棋院囲碁チャンネルにて全局映像ライブ配信、 日本棋院ネット対局幽玄の間にて、棋譜ライブ配信いたします。
 また、囲碁・将棋チャンネル囲碁将棋プレミアムで生放送、生配信されます。
 詳細・解説については 毎週月曜日発売の「週刊碁」、 毎月20日発売の月刊誌「碁ワールド」等にてご覧いただけます。


注目を集めた第1局だったが、藤沢は「集中して臨めた」


始めてのタイトル戦だが、仲邑も落ち着いて対局に臨んだ


防衛か、タイに戻すか、第2局は2日後に行われる


注目の一戦を山下敬吾九段(左)と関航太郎天元が解説した


博多・カマチ杯第33期女流名人戦挑戦手合三番勝負第1局 終局図

黒:仲邑菫二段 白:藤沢里菜女流名人 白中押し勝ち


終局後のコメント

藤沢里菜女流名人

(今日の対局を振り返って)
「序盤からコウになり、解消したときは少しやれるかと思った。 フリカワリで誤算があって、形勢がおかしくなってしまった。 黒が厚い形で自信が無かった」
(黒105のハネは見ていたのか)
「全然見落としていて。トイレから帰ってみたらハネが見えて真っ青になった。 実戦のオキ(白106)では利かされていておかしくなってしまった」
(仲邑二段とは2回目の対戦だが?)
「普段から練習碁ではよく打っていた。やっぱり厳しい相手。練習碁は早碁だが3時間の持ち時間で全く違う」
(圧倒的なヒール役、この雰囲気は?)
「異様だが、タイトル戦は独特の雰囲気なので、余り気にせず盤面に集中出来た」
(第2局に向けて)
「反省点をいかせるように頑張る」

仲邑菫二段

(初戦を振り返って)
「序盤から中盤まで相当悪くて、反省点が多い。中盤からフリカワリによって盛り返したが、それでも少し悪いかと思っていた。右下の白に寄りつかなければいけなかった。ヨセで損をして差が付いてしまった」
(初めての番勝負、報道陣も多く戸惑いは無かったか?)
「そこまで気にせず対局に臨めた」
(プロ入り時の報道陣を思い出したのでは無いか?)
「思い出したが、慣れました」
(本局の手応え、感想は)
「やっぱり(藤沢女流名人は)勝負強い。今日の碁は余り手応えが無かった」
(明後日の対局に向けて)
「結果を意識せずに自分の力を出し切りたい」



挑戦手合の日程、対局場所

第1局 4月14日(木) 東京都千代田区「日本棋院東京本院」
第2局 4月16日(土) 東京都千代田区「日本棋院東京本院」
第3局 4月20日(水) 東京都千代田区「日本棋院東京本院」


第1局陣容

タイトルホルダー 藤沢里菜女流名人
挑戦者 仲邑菫二段
立会人 吉原由香里六段
記録 辻華二段横田日菜乃初段
幽玄の間解説 関航太郎天元
日本棋院囲碁チャンネル 山下敬吾九段

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