井山裕太名人に高尾紳路天元が挑戦する第40期名人戦挑戦手合七番勝負【主催:朝日新聞社】の第4局が10月5日、6日に三重県志摩市の「賢島 宝生苑」で行われた。
結果は227手まで黒番の井山が中押し勝ちをおさめ開幕から4連勝でタイトルを防衛した。井山はこれで名人3連覇、通算5期となり、棋聖、本因坊、碁聖とあわせて4冠を維持した。終局は19時57分、持時間8時間のうち残り時間は黒番の井山が2分、白番の高尾が1分だった。
両対局者のコメント
井山名人「2日目上辺から激しい碁になったが、無理気味な攻めで自分が想定していたより大変だった。
上辺と下辺の白を取りに行く形になって勝負になったかと思った。 ヨセコウになったあたりで勝ちを意識した。
シリーズを通してギリギリの勝負ばかりでどちらに転んでもおかしくなく、結果的に勝てたのは良かった。
名人は重みのあるタイトルなので、それにふさわしいところに、少しでも近づいていきたい」
高尾天元「途中チャンスがあったとも思ったが、元がダメな碁なので仕方がない。
一勝もできなかったのは情けないが、これが今の自分の実力だと思う。
勝てるチャンスが2局目しかなかったが、その碁を負けたのは残念だった」
【第40期名人戦第4局終局図】
黒:井山裕太名人 白:高尾紳路天元 黒番中押し勝ち
名人戦七番勝負は日本棋院ネット対局「幽玄の間」でライブ中継いたしました。
また、ニコニコ生放送でも生中継いたしました。
第40期名人戦挑戦手合七番勝負特設ページはこちら
ネット対局「幽玄の間」ではシリーズ勝敗予想クイズ、封じ手予想クイズを実施いたしました。たくさんのご応募ありがとうございました。