高尾紳路天元に井山裕太棋聖が挑戦する第41期天元戦挑戦手合五番勝負【主催:新聞三社連合】の第3局が11月25日(水)に福岡県宗像市「宗像ユリックス」で行われた。
結果は、黒番の井山棋聖が147手までで中押し勝ちをおさめ、開幕から3連勝。天元位を奪取し、昨年12月以来の六冠に返り咲いた。井山の六冠は3回目。
終局は15時59分、持ち時間3時間のうち残り時間は両者ともに5分だった。
井山は本局の勝利で24連勝とし、林海峯名誉天元と並ぶ歴代2位(1位は二十三世本因坊栄寿の29連勝)。挑戦手合12連勝で二十三世本因坊栄寿と並ぶ歴代1位、挑戦手合通算100勝目(49敗、6割7分1厘)となった。
六冠に復位して嬉しさがあふれる
終局後に検討をする両者
痛恨の第2局から気持ちの切り替えができなかったか
井山挑戦者のコメント
本局について
(下辺から中央の)白一団の攻め具合が勝負、コウを解消したときはいけるのではないかと思った。
シリーズを振り返って
内容的には良くなかったが、全体を通しては今の自分の力を出し切った。
先週の王座に続き六つ目のタイトル獲得となったことについて
去年二つのタイトル(王座・天元)を失ったので、今年の最大目標としてこの二つのタイトルを何とかという思いが強かったので非常に嬉しいし、課題も見えたのでもっと強くなっていければと思う。
高尾天元のコメント
本局について
最初難しいかなと思ったが、途中誤算があってそのとき、はっきり苦しくした。 その後は普通に打っていたらダメなので取られる覚悟で勝負にいったが、僕の実力でははっきりしのぐ手は見えなかった。
シリーズを振り返って
自分の力だから仕方ないが、第2局目に負けたのが一番悔いが残る。
第41期天元戦挑戦手合第3局 終局図
黒:井山裕太棋聖 白:高尾紳路天元 黒番中押し勝ち天元戦挑戦手合は日本棋院ネット対局「幽玄の間」でライブ中継いたしました。
両対局者のプロフィール・対戦成績などは天元戦中継サイトでご覧いただけます。