高尾が半目勝ちで先勝!【第42期名人戦挑戦手合七番勝負第1局】


 高尾紳路名人井山裕太六冠が挑戦する第42期名人戦挑戦手合七番勝負(主催:朝日新聞社)が8月30日(水)に大阪府大阪市「コンラッド大阪」で開幕した。握りの結果、井山挑戦者の黒番で対局が始まった。

 1日目は黒番の井山が97手目を封じて打ちかけとなった。封じたのは17時31分、持時間8時間のうち消費時間は黒番の井山が3時間29分、白番の高尾が4時間2分だった。
 31日の2日目に入って9時に注目の封じ手が開封された。「18の十二」の切りが立会の小林光一名誉名人から高尾に示された。
 息詰まる戦いは19時8分、271手完、高尾の白番半目勝ちとなった。持ち時間8時間のうち残り時間は、白番の高尾が9分、黒番の井山が3分だった。
 連覇を目指す高尾は幸先の良い1勝を得た。
 注目の第2局は9月12、13日(火・水)に東京都文京区「ホテル椿山荘東京」にて行われる。

 詳細は、主催の朝日新聞紙上の報道と観戦記、週刊碁月刊碁ワールドにてお楽しみ下さい。


終局後の両対局者のコメント

高尾名人「封じ手の切る筋を見ていなかったのでダメだと思っていた。ずっと苦しかった。隅を捨ててフリカワッたあたりでは良くは無いが形にはなったと思った。勝ちを意識したのは小ヨセになってからです。この碁は内容がまずかったので、次はもっといい碁を打ちたい」
井山挑戦者「一日目はいけるかと思っていたがまだまだ難しい。いろんなフリカワリがあったが、毎回形勢判断が難しかった。右下の白を取ればよくなったと思っていたが、その判断が間違いだったかもしれない。後半は正しい手を打ててないと思うが、自分なりに精一杯打ったので結果は残念ですが、自分の力は出し切ったと思う。次局以降も本局のように精一杯打ちたい」


勝ったが「内容がまずかった」と高尾。喜びは控えめ?

一方、井山は「自分の力は出し切った」

終局後、報道陣らが両雄を取り囲む。注目度の高さがうかがえる

山田規三生九段を中心に大盤解説会が行われた

熱闘半目勝負。記録用紙からオーラが出てる?!

第42期名人戦第1局総譜

白:高尾紳路名人 黒:井山裕太挑戦者


(幽玄の間解説:大橋成哉七段

名人戦七番勝負は日本棋院ネット対局「幽玄の間」でライブ中継いたします。

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