囲碁界最高位の棋戦「棋聖」の前人未到10連覇を目指す井山裕太棋聖に一力遼九段が挑戦する 第46期棋聖戦挑戦手合七番勝負 (主催:読売新聞社・日本棋院・関西棋院) 第7局が京都市右京区「仁和寺」で打たれ、199手で黒番の一力遼九段が中押し勝ちをおさめシリーズ4勝3敗で初の棋聖奪取となった。終局時刻は19時02分、残り時間は井山3分、一力1分だった。
対局の模様については 「日本棋院囲碁チャンネル」の映像ライブ配信、 およびネット対局「幽玄の間」等にてご覧いただけます。
また詳細・解説については、読売新聞の観戦記、第7局速報ページ、毎週月曜日発売の「週刊碁」、 毎月20日発売の月刊誌「碁ワールド」等にてご覧いただけます。
コメント
- 一力遼九段
- カタツキ(黒23)は、こう打ちたくなったが、実際に良かったかどうかは分からない。
- オシ(黒39、41)は自信があったわけではなかったが、他の打ち方も分からなかったので、思いきってやってみた。 (封じ手の辺りでは)
- それなりに難しいかとは思っていたが、甘くなりそうな碁形なので自信はなかった。
- コスミ(黒71)から実戦の様な形になって、ノゾキ(黒77)に調子で石がきたので、少し盛り返したかなと思った。
- 秒読みになってからミスも多かったが、局面が落ち着いて、右下が手にならなければ少し残ると思った。 (4年前の棋聖挑戦時と比べて)
- 以前よりは少し自分自身成長できた部分はあるのかなと思う。 ただ、まだまだ内容的に物足りない部分もあるので引き続き頑張りたい。
- 井山裕太棋聖
- 白36にオサエる前に黒37の地点にツギを打つか悩んでいた。元々その予定で形を考えていたので、リズムとしてはあまり良くない感じだった。
- 下辺の白石のシノギ方は判断が難しいところで、よく分かっていなかった。
- 白70と戻った時には、黒71のコスミがそんなに厳しくなっているということを思い出せなくて、 致し方無い部分もあるが、結果的には先に右辺を打たないといけなかった。
- コスまれた後ももう少しいい手はあったのかもしれないが、自分の考えではどの図も今一つな気がした。
- ここまで(連覇を)続けられたのは出来過ぎな部分もあるが、今期は途中で残念な負け方が多かったので、そこは自分の弱さだったかなと思う。
- 力を蓄えていつか戻ってこられるようにまた頑張りたい。
第7局陣容
タイトルホルダー | 井山裕太棋聖(名人・本因坊・王座・碁聖) |
挑戦者 | 一力遼九段 |
立会人 | 山田規三生九段 |
新聞解説 | 蘇耀国九段 |
記録 | 小松大樹四段、本田真理子初段 |
大盤解説 | 解説:今村俊也九段、聞き手:安田明夏初段 |
幽玄の間解説 | 横塚力七段 |
日本棋院囲碁チャンネル | 蘇耀国九段、他 |