6連覇を目指す井山裕太天元に一力遼碁聖が挑戦する
第46期天元戦(主催:新聞三社連合/
日本棋院/関西棋院)挑戦手合五番勝負第5局が12月16日(水)に徳島県徳島市「徳島グランヴィリオホテル」で打たれ、
一力が183手までで黒番中押し勝ちをおさめ、シリーズ成績3勝2敗でタイトルを奪取した。終局時刻は16時48分。残り時間は黒番の一力が2分、白番の井山が1分だった。
この対局の棋譜については天元戦特設サイト、
ネット対局「幽玄の間」等にてお楽しみいただけます。
また詳細・解説につきましては加盟各紙の観戦記、毎週月曜日発売の「週刊碁」、
毎月20日発売の月刊誌「碁ワールド」等にてお楽しみいただけます。
終局後のコメント
- 一力遼碁聖
- 「 (序盤について)シチョウアタリでツケていくのは予定の行動だったが、その後のツケノビは良かったかどうか分からない。実戦は大変な形勢かと思って打っていた。
(黒75のコスミでは)オシなら普通だが形勢に自信が無かった。実戦は地で頑張ったが白が厚くなった。(白106では)切られてコウになる展開でも自信はなかった。実戦でもちょっと悪いと思っていた。
(黒119までトビ合った局面では)黒115にツガないと地合いが大変かと思っていた。中央がどれぐらいまとまるか、実戦の様な戦いになれば大分難しくはなった。
右上を取って、中央セメドリで先手で打てる様な恰好になって少しよくなったかと思った。
(シリーズを振り返って)3局目の内容がまずく、その時は厳しいかと思ったが何とか自分の力を出し切れた。内容はまだまだ及ばない部分も多いと感じたので、来年はさらに精進していきたい」 - 井山裕太天元
- 「シチョウアタリからの変化で、実戦ぐらいであれば感触としては仕方ないと思っていた。長期戦の様相で、序盤はっきりとは分かっていなかった。
(左辺の攻防では)何が最善かよく分からず、コウにする図と実戦の比較がよく分からなかったのと、その前に白96オサエの手で、(5-七)オシなど形を決めに行くべきだったかもしれない。
ツケコシた手(白124)は無理気味な仕掛けだったかもしれない。他に打ちたい手もそんなに無かったので、その決断は仕方がない。
(シリーズを振り返って)全体的に内容が今一つ。1局目や本局はチャンスがあったかもしれないが、大事な所での精度や短い時間でいいパフォーマンスをするということに関しては本シリーズはイマイチだった」
陣容
タイトルホルダー | 井山裕太天元 |
挑戦者 | 一力遼碁聖 |
立会人 | 蘇耀国九段 |
記録 | 常石隆志四段、大表拓都三段 |
幽玄の間解説 | 高尾紳路九段 |