VS |
天元連覇を目指す一力遼天元に関航太郎七段が挑戦する
第47期天元戦挑戦手合五番勝負第4局(主催:神戸新聞社・新聞三社連合・
日本棋院・関西棋院)が12月6日(月)に兵庫県洲本市「ホテルニューアワジ」で打たれ、
関が199手までで黒番中押し勝ちをおさめシリーズ成績を3勝1敗としタイトルを奪取をした。終局時刻は16時53分。残り時間は黒番の関が3分、白番の一力が1分だった。
関は初の七大タイトル(棋聖・名人・本因坊・王座・天元・碁聖・十段)獲得。昇段規定により7日付で八段に昇段する。
20歳0か月での天元獲得は史上最年少(2位は第37期(2011年)井山裕太棋聖の22歳5か月)、
七大タイトルでは2番目の年少獲得記録(1位は第44期名人(2019年)芝野虎丸王座の19歳11か月)。
また入段から4年8か月での七大タイトル獲得は史上最速(2位は2019年・第44期名人・芝野虎丸王座の5年1か月)。
対局の模様については 「日本棋院囲碁チャンネル」の映像ライブ配信、
およびネット対局「幽玄の間」等にてご覧いただけます。
また詳細・解説については、天元戦掲載紙各紙( 北海道新聞・
中日新聞・東京新聞・
西日本新聞・
神戸新聞・
徳島新聞)の掲載の解説、
毎週月曜日発売の「週刊碁」、 毎月20日発売の月刊誌「碁ワールド」等にてご覧いただけます。
コメント
- 関航太郎七段
- 黒69は着点が難しくてもうちょっと控える手も考えていたが、それだと実戦の様に白70に切られて消される展開で、それはそれで難しいので、入ってきたら取りに行くつもりで打っていた。
黒79のカケツギを打った後で更に入られるのは考えていなかった。カケツギを打てばある程度地かと思っていたが、実戦は入られてまた難しかった。
黒151にトンで、先手で黒155に回れた時は正しく打てば行けるのではないかと思った。
(本局を振り返って)
序盤からずっと打ちたい手を打てた。大石を取りに行ったところでいくつも見落としがあって取れたのは運が良かった。一応実力は出し切れたのかと思う。
(今シリーズを振り返って)
開幕前はここまで戦えると思ってなかったので、結果も内容も自分の実力以上のものが出たと思う。
天元戦は今年初めて本戦に入ることができたぐらいで、まさかここまで来られると思わなかったので、ちょっと出来過ぎのところもあるが、今までやってきたことが結果として残せたのはすごくよかった。 - 一力遼天元
- (右上の折衝について)
少しつらいような気もしたが他の打ち方がいいかどうかも分からなくて、地を取って実戦のように凌ぎ勝負に行く予定だった。(白80は見通しがあった打ち込みだったのか)ノゾキ一本が効いている格好なので、そんなに簡単には取られないと思って打っていた。
(控室ではハネギリのあたりに疑問が。右下の折衝では?)
ハネギリ(白104、106)がちょっと信じられないポカだった。単に出切りから打っていればたぶん白が行けてたと思う。このコースでずっと読んでいて、なんで実戦打ってしまったのか...、ちょっと実戦では厳しいかもしれない。
このあたり(上辺)も正しく打っていれば難しくする図はあったかもしれないが、こんなミスをしているようではダメですね。
(その後厳しい手を打っていたが追いつくのは難しい?)
ツギ(白142)を決めないで単に(黒1子を)取る図とか、コスミ(白150)でケイマする図とか、もう少し粘れる図はあったかもしれないが、よくなるまでは大変かもしれない。
(本局を振り返って)
本局だけではなく最近はタイトル戦でこういう簡単なミスが続いているので、結果はしょうがないかなと思う。
(今シリーズを振り返って)
全体的にミスが多すぎたかなという感じでした。またゼロからやり直すしかないかなと思う。
第4局陣容
タイトルホルダー | 一力遼天元 |
挑戦者 | 関航太郎七段 |
立会人 | 山田規三生九段 |
新聞解説 | 村松大樹六段 |
記録 | 小松大樹三段、村本渉三段 |
幽玄の間解説 | 中野寛也九段 |
日本棋院囲碁チャンネル | 村松大樹六段 |