井山裕太王座への挑戦者を決める第64期王座戦【主催:日本経済新聞社】の挑戦者決定戦が9月8日(木)に日本棋院東京本院で行われた。
結果は、2年連続で挑戦者決定戦まで勝ちあがってきた余正麒七段が高尾紳路九段に190手まで白番中押し勝ちをおさめ、井山王座への挑戦権を獲得した。高尾の王座戦挑戦手合初出場はならなかった。終局時刻は16時8分。持ち時間各3時間のうち、残り時間は黒番の高尾は53分、白番の余は3分だった。
井山裕太王座との五番勝負は10月17日(月)に大阪府大阪市「ウェスティンホテル大阪」で開幕する。
余正麒七段のコメント
「今日は普段と同じように平常心で自分らしく打てればいいと思って臨みました。挑戦を決めることができてとても嬉しいです。番碁は初めてですのでとても楽しみにしています。(今日の対局は)途中まで少し苦しいと思っていましたが、黒が緩んで、最後は運が良かったです。打っている最中はまだ難しいと思っていました。井山王座はミスも少なく、読みも強いので五番勝負はとにかく3連敗しないように一局一局全力を尽くして頑張ります」
第64期王座戦挑戦者決定戦 終局図
黒:高尾紳路九段 白:余正麒七段 白番中押し勝ちこの対局は、日本棋院ネット対局「幽玄の間」でライブ中継いたしました。