「囲碁の未来サミット」(Future of go Summit 於:中国烏鎮市 主催:Google、中国囲棋協会、浙江省体育局)で行われている柯潔九段とAlphaGo三番勝負は27日に第3局が行われた。
結果は209手までで黒番のAlphaGoが中押し勝ちをおさめた。
三番勝負はこれでAlphaGoからみて3勝0敗でAlphaGoの勝利となった。
井山裕太六冠コメント
(アルファ碁開発チームの方に対して)
「これだけの囲碁AI、もちろん囲碁のためだけではないと思いますが、これだけのものを作り上げられたということに敬服、心から敬意を表します」
(今回の結果を受けて、人間対人間の対局の価値が下がる懸念について)
「アルファ碁も、元は人間のやって来たものを取り入れたもの。アルファ碁の出現により、人間のやってきたことは凄いことなのだということが証明されたと思う。最近の囲碁が、アルファ碁に大きな影響を受けて変わってきた部分が大きいですし、私としては前向きに捉えている。
AI対人間の構図は長続きしないのではないか。アルファ碁はこれで最後と聞いていますし、決着したと思う。
人間対人間の価値は、他の分野を、例えばスポーツなどを見ていても、当然心理面が勝負に影響するもので、だからこそ極限の状態、緊迫した状態で下す人間の判断、ミスを含めてパフォーマンスに、1ファンとして心が揺さぶられると思います。今後もその価値が下がるとは思いません」
山城宏日本棋院副理事長コメント
「ある程度予想できたことだが、「アルファ碁」が柯潔九段を圧倒して勝利おさめ、改めてAIが進化していることを実感した。今後はAIと同じ土俵で戦うと言うより、囲碁の真理を追究するためや、プロを目指すような子どもたちが才能を磨くことに使用することが望ましいと考える。囲碁を始めとしてAIと共存する様な世界が今後、構築されていくことを期待する」
「囲碁の未来サミット」第3局
白:柯 潔九段 黒:AlphaGo 黒番中押し勝ち
(幽玄の間解説:三村智保九段)
本対局は日本棋院ネット対局「幽玄の間」でライブ中継いたしました。