趙治勲名誉名人が囲碁電王戦の勝者に!【第2回囲碁電王戦三番碁第3局】


趙治勲名誉名人に和製囲碁AIソフト「DeepZenGo」が挑戦する第2回囲碁電王戦【主催:株式会社ドワンゴ】の第3局が11月23日(土)の13時から東京都千代田区の日本棋院東京本院で行われた。和製囲碁AIソフトが棋士とハンデ無しの互先で挑む初めての対局。第3局は、趙治勲名誉名人がDeepZenGoに167手まで黒番中押し勝ちをおさめ、第2回電王戦の勝者となった。

終局時刻は16時6分。持ち時間各2時間のうち、残り時間は黒番の趙が17分、白番のDeepZenGoが47分だった。

両対局者のコメント

趙「序盤にたくさんの地をくれた。こういう打ち方あるんだと思った。自信はなかった。これで白(DeepZenGo)が勝ったら今までの布石とか考え直さないとないと。(電王戦の勝者となったが)強いですね。ただ強いところと弱いところがあった。弱いところは直せる。なんか人間味があった。(人間との違い)3局打っていてAIと打っている感じはしなかった。人間と打っている感じがあった。ちょっと人間くさかった。愚かな部分がでちゃった。(3局打って)楽しかった。コンピュータに負けるとか負けたら恥ずかしいとかは考えていなかった。楽しかった。」

DeepZenGo開発チーム加藤英樹氏「完敗だった。挑戦させていただいたが、1局目終了後相手を間違えたと感じた。弱いところがあると勝てない。特にヨセは誤算だった。直さないといけないところがわかった。弱いところが見えたが、得ることが多かった。今後は、アルファ碁を超えること、囲碁界への貢献などを考えて研究したい」



シリーズ2勝1敗とし第2回電王戦の勝者となった趙(右)

安堵からなのか。爽やかな笑顔をみせた趙

「完敗だった」と開発チームの加藤氏(左)

終局後にドワンゴの川上会長(左端)と山城宏日本棋院副理事長(右端)を加え記者会見が行われた。「1回で終えてしまっては囲碁に失礼」と今後の継続を匂わせた川上会長

井山裕太棋聖が七冠を達成した際と同様に多数の報道陣が詰めかけた

第2回囲碁電王戦第3局

黒:趙治勲名誉名人 白:DeepZenGo 黒番中押し勝ち

幽玄の間解説:伊田篤史八段

この対局は、日本棋院ネット対局「幽玄の間」でライブ中継いたしました。