第73期本因坊戦(毎日新聞社主催)最終予選決勝の芝野虎丸七段―許家元四段戦が、9月4日に日本棋院東京本院で打たれ、芝野が勝ってリーグ入りを決めた。許はリーグ入りを目前に力尽き、芝野がテレビ棋戦の優勝の勢いそのままにリーグへ初出場を決めた。
芝野は17歳9ヶ月でのリーグ入りとなり本因坊戦史上最年少記録。棋聖戦・名人戦・本因坊戦をあわせると歴代2位の記録となる。1位は平成26年に一力遼四段(当時)が第39期棋聖戦リーグ入りしたときの16歳9ヶ月。また、芝野は入段から3年0ヶ月でのリーグ入りとなり史上最短記録となった。これまでの記録は平成12年に坂井秀至七段(当時※)が第30期名人戦リーグ入りしたときの3年1ヶ月。※坂井は平成13年9月に飛付五段でプロ入り。
これにより本因坊戦リーグを争うメンバーが確定した。今期の予選は前期のリーグ陥落者の即復帰が1名もなく、激戦だった。10月からはじまるリーグ戦でも熾烈な戦いが繰り広げられるに違いない。残留と今期のリーグ入りは以下の通り。
タイトル保持
本因坊文裕(もんゆう=井山裕太九段=9期連続9回目。本因坊6期)リーグ残留
本木克弥八段(前期挑戦者。3期連続、3回目)羽根直樹九段( 〃 2位。2期連続、通算11回目。本因坊2期)
山下敬吾九段( 〃 3位。11期連続、13回目。本因坊2期)
黄 翊祖八段( 〃 4位。2期連続、4回目)
予選勝ち抜け
小林 覚九段(7期ぶり、5回目)伊田篤史八段(2期ぶり、4回目)
余 正麒七段(2期ぶり、4回目)
芝野虎丸七段(初出場)
詳細は、主催の毎日新聞紙上の報道と観戦記、また週刊碁をご覧ください。