平本弥星六段作の新春文字詰碁「午」にご応募いただいた皆様ありがとうございました。
当選者は下記の皆様となります。
新春文字詰碁「午」当選者
1.日本棋院囲碁文庫『アマの負ける手・負けない手』黒番編、白番編2冊セット平本弥星六段著(サイン入り)(1名様)
首藤 健次 様
2.日本棋院カレンダー(5名様)
高野 重達 様
富永 浩通 様
黒川 直之 様
新谷 博美 様
常田 敏光 様
おめでとうございます。
新春文字詰碁2014「午」 出題と解答
黒番です。黒のウマ(午)がしっかり生きて、今年が良い年になりますように。
解答は「B」でした。
正解(B) 黒1が正解。無条件生きとなります。 |
正解続 黒1(前図の黒17)に白2と打てば、黒3、5とホウリ込んで、黒7。白aの生きに、黒bでオイオトシ。 |
正解続2 白2とオイオトシを防げば、黒3で白は三目中手。白4でコウに持ち込もうとしても、手抜きあるいは黒5でセキ。セキは無条件の生きです。 詰碁なので、ここまでが正解図。ですが実戦として、コウで白を取ろうとすれば、取れます。参考までに、それを次図以下に示します。 |
参考1 コウを争ってセキにしようとするなら白1。すぐコウを取ったり、共通ダメを詰めたりせず、中手のダメを先に詰める黒2が攻め合いの手筋。白3と換わってから黒4のコウ取り。白5の二子取りに |
参考2 黒1と中のダメを先に詰め、白2コウ取りに、黒3、白4、黒コウ取り。白からコウ立てがなく(白はパスよりない)、白の大石が取れます。この変化は正解図の続きですが、詰碁としての正解には関係ありません。詰碁は部分的な死活のみを問題とし、損得や全局的勝敗は問わないのです。 |
正解変化 黒1から3に対して、白4と死んで打ち、白が攻め合いを目指すとどうなるか? 黒5が攻め合いの急所。これで黒の手数が延びるため、白がfと攻め合えば、黒6で黒の三手勝ちになります。白6には黒7から17まで。続いて白aには、黒b、dとホウリ込んで、黒f。オイオトシと三目中手が見合いです。 |
失敗1(A) 黒1のサガリは失敗。白2とハネられて死にます。黒3に白4が肝要。黒5、白6、黒7に続いて |
失敗1続 白1と打ち欠いて死に。黒aに白b、黒ツギ(1)、白c。 |
失敗2 黒1のオサエは、白2とアテられて失敗。無条件の生きがありません。黒3に白4。黒5と隅の急所に置いて、無条件生きはありませんが、白6、黒7となって、この隅はコウ。黒の生死は、隅の白をコウで取れるかどうかにかかります。詰碁ですから、コウは無条件生き(正解)に劣ります。実戦的には、正しく打てば黒はコウに勝てますが...。 形の美しさを第一に考えた9路盤の文字詰碁。全局問題ではなく、これは詰碁です。 |