本因坊戦第2局 山梨県立文学館30周年記念 短歌・俳句創作と合同合評会


5月22日、23日に行われている第74期本因坊戦挑戦手合七番勝負第2局とあわせて山梨県立文学館30周年記念「短歌・俳句創作と合同合評会」が行われ、以下の作品が発表されました。

山梨県立文学館30周年記念事業 短歌・俳句創作と合同合評会

1.初手の音ぴんと五月の空気張る 乙黒幸江
2.新樹光棋士の指先匂はしむ 塩澤孝
3.白と黒本因坊戦始まりぬ銀にががやくビッグアップル 市之瀬進
4.白き布もて盤上を磨きたり人は心に鏡をもてり 三枝浩樹
5.本因坊戦新緑の静寂より 井上康明
6.百戦の手筋を秘むる穏し目の初手打ち込まむ時を鋭し 古屋正作
7.盤上に石おく音のさやけきを告げたし文士小林秀雄 古川順子
8.新緑茫茫正坐して目を閉ぢて 瀧澤和治
9.対局の茶室への道夏の朝 清水幸
10.棋士の背の伸びあふ孤独大夏野 兵頭輝
11.敗戦の年の甲府ですれちがうこともありしか太宰と蛇笏 長田晶子
12.盤清め初手待つ棋士の夏の黙 岡田つき子
13.人はなぜに闘うか狭き盤上に殺し合うなき黒白の石 川崎勝信
14.はつなつの淡い光を切り取って碁盤の静かそこへ伸びゆく 土谷映里
15.花樗だこつ句うたふ鳥ゆらし ばばけんいち