10月29日、日本棋院において「囲碁殿堂表彰委員会」が開催され、第15回囲碁殿堂入りとして、正力松太郎1名が選ばれました。
有識者、マスコミ関係者、日本棋院役員、棋士で構成された表彰委員会委員の内、出席された10名により、事前にノミネートされた候補者の中から投票により選出されました。
囲碁殿堂入りを果たした正力松太郎に対しては、顕彰レリーフを制作し、日本棋院会館地下一階の「囲碁殿堂資料館」にて展示を行う予定です。
- 1. 囲碁殿堂入り決定者の経歴と選考理由
正力松太郎
1885(明治18)年-1969(昭和44)年 富山県出身
当時対立していた日本棋院と雁金準一率いる棋正社との間を取り持ち、「院社対抗戦」を企画し、読売新聞で大々的に取り上げた。このことによって、読売の部数増と碁の人気を全国に広めると言った相乗効果を生んだ。
「院社対抗戦」に続き、打ち込み十番碁を企画。昭和2年鈴木為次郎・野沢竹朝十番碁が開かれる。昭和14年、当時一世を風靡していた呉清源とライバル関係にあった木谷実との十番碁を実現させる(鎌倉十番碁)。 日本棋院名誉顧問。没後日本棋院から名誉九段を追贈。 - 2. 今回のノミネート者
利玄坊、井上道節因碩、大久保利通、正力松太郎、高川格、坂田栄男、趙南哲 - 3. 過去の殿堂入り
第1回特別創設記念表彰:徳川家康、本因坊算砂、本因坊道策、本因坊秀策
第2回特別創設記念表彰:本因坊丈和
第3回表彰:本因坊秀和、大倉喜七郎
第4回表彰:本因坊秀甫
第5回表彰:本因坊秀栄、本因坊秀哉
第6回表彰:瀬越憲作
第7回表彰:木谷実
第8回表彰:岩本薫
第9回表彰:安井算哲(渋川春海)、陳毅
第10回表彰:喜多文子
第11回表彰:橋本宇太郎
第12回表彰:呉清源
第13回表彰:寛蓮、井上幻庵因碩
第14回表彰:正岡子規