坂田栄男、趙南哲が囲碁殿堂入り(第16回囲碁殿堂表彰)


 10月8日、日本棋院において「囲碁殿堂表彰委員会」が開催され、坂田栄男(二十三世本因坊栄寿)と趙南哲の2名が第16回囲碁殿堂入りとして選ばれました。
 有識者、マスコミ関係者、日本棋院役員、棋士で構成された表彰委員会委員の内、出席された6名により、事前にノミネートされた候補者の中から投票により選出されました。
 囲碁殿堂入りを果たした坂田栄男と趙南哲に対しては、顕彰レリーフを制作し、日本棋院会館地下一階の「囲碁殿堂資料館」にて展示を行う予定です。

囲碁殿堂入り決定者の経歴と選考理由

坂田 栄男(さかた えいお)
1920年(大正9)-2010年(平成22)東京都出身。増淵辰子八段門下。
昭和10年入段、36年本因坊獲得。40年29連勝を記録(歴代1位)。実力制で初の名人本因坊、本因坊7連覇など坂田時代を築いた。囲碁界初の1千勝達成、通算タイトル獲得記録64等数々の記録を残すなどその輝かしい実績が評価された。
昭和53年から昭和61年まで日本棋院理事長。平成4年囲碁界初の文化功労者に選ばれた。門下に新垣武九段ら。切れ味の鋭い棋風で「カミソリ坂田」「シノギの坂田」と称された。
坂田 栄男
趙 南哲(チョ ナムチョル)
1923年-2006年 韓国棋院設立の功労者。
木谷實が京城訪問中に趙の才能を見出し、14歳で来日し、門下生となる。17歳で韓国人として初の日本棋院所属棋士となる。しかし戦争が激化したことにより帰国。戦後は韓国に囲碁組織を作ることに尽力し漢城棋院を設立。1955年に韓国棋院の設立に至る。その後韓国囲碁界ではトップ棋士として活躍。1956年韓国初のタイトル戦第1期国手戦で優勝。甥の趙治勲、曺薫鉉らの日本留学を支援するなど、日韓の囲碁の発展の功労者となる。昭和59年大倉賞受賞。韓国棋院名誉理事長。
趙 南哲

〈参考〉過去の殿堂入り

第1回特別創設記念表彰:徳川家康本因坊算砂 、本因坊道策、本因坊秀策
第2回特別創設記念表彰:本因坊丈和
第3回表彰:本因坊秀和、大倉喜七郎
第4回表彰:本因坊秀甫
第5回表彰:本因坊秀栄、本因坊秀哉
第6回表彰:瀬越憲作
第7回表彰:木谷實
第8回表彰:岩本薫
第9回表彰:安井算哲(渋川春海)、陳毅
第10回表彰:喜多文子
第11回表彰:橋本宇太郎
第12回表彰:呉清源
第13回表彰:寛蓮、井上幻庵因碩
第14回表彰:正岡子規
第15回表彰:正力松太郎
以上

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