対局者プロフィール
略歴
せき・こうたろう 2001年生まれ、東京都出身。藤澤一就八段門下。13年、院生時代に参加した第30回ワールドユース選手権・少年組で優勝。17年、入段、20年、新人王戦優勝、21年、一力遼を破り天元獲得、八段。囲碁AIに造詣が深く「AIソムリエ」の異名も。明るい大局観を持ち自在に打ち回すオールラウンダー。日本棋院東京本院所属。今年の公式戦成績は10勝7敗(8月31日現在)
五番勝負への抱負
昨年の天元戦五番勝負は、今までで一番囲碁に対して向き合った期間でもありました。それがよかったのか、いい内容の碁を打てました。対局自体がすごく楽しく、タイトルを取った時の喜びは大きかったです。これまでは順調に実力が付いている実感があったのですが、天元を取ってからは、思うように勝てず苦労が多いと感じています。
伊田九段とは以前、インターネットで練習対局を打つことがありましたが、今はその機会がなく、五番勝負は手探りの部分が多くあります。個性的な打ち方を追究されているという印象を伊田九段には持っています。AI(人工知能)の影響もあって、棋風の変化があるのかもしれません。今期の天元戦本戦では、井山裕太名人や一力遼棋聖を倒してこられていますので、最近の状態はいいのかなと思っています。
挑戦手合は、普段の対局以上に注目度が高いものです。対局に向け準備をしっかりしていきたいと考えています。五番勝負がはじまるまでに、構想を練っていきます。
棋士は対局していても、人の役に立っている実感を得ることはありません。しかし昨年、大盤解説会のあった会場でファンの方の熱い視線を目の前にしました。そこで棋士としての喜びを感じることができました。今期も大盤解説会が行われる対局場があると聞いています。多くの見ている方に楽しんでいただけるような碁を打てるようがんばります。
伊田九段とは以前、インターネットで練習対局を打つことがありましたが、今はその機会がなく、五番勝負は手探りの部分が多くあります。個性的な打ち方を追究されているという印象を伊田九段には持っています。AI(人工知能)の影響もあって、棋風の変化があるのかもしれません。今期の天元戦本戦では、井山裕太名人や一力遼棋聖を倒してこられていますので、最近の状態はいいのかなと思っています。
挑戦手合は、普段の対局以上に注目度が高いものです。対局に向け準備をしっかりしていきたいと考えています。五番勝負がはじまるまでに、構想を練っていきます。
棋士は対局していても、人の役に立っている実感を得ることはありません。しかし昨年、大盤解説会のあった会場でファンの方の熱い視線を目の前にしました。そこで棋士としての喜びを感じることができました。今期も大盤解説会が行われる対局場があると聞いています。多くの見ている方に楽しんでいただけるような碁を打てるようがんばります。
略歴
いだ・あつし 1994年生まれ、三重県出身。馬場滋九段門下。2009年入段、14年、本因坊挑戦。15年、NHK杯優勝、十段奪取。16年、日本棋院中部総本部に所属する棋士限定でタイトルを争う王冠を獲得し現在まで6連覇中。22年、九段。隙あらば大石を狙う豪腕。妻は囲碁棋士の万波奈穂四段。日本棋院中部総本部所属。今年の公式戦成績は26勝12敗(8月31日現在)
五番勝負への抱負
今期の天元戦ははっきり分かるほど苦しい場面が多く、運良く勝ち上がっているな、と感じていました。これからが本番となりますが、挑戦手合に出られ、よかったなと思っています。
関天元は、AI(人工知能)をうまく活用している棋士の一人。もちろん、私自身も取り入れて勉強していますが、AI研究という点では、勝てるところはありません。関天元は、自分の打ちたい手を打たれている印象です。棋風は似ていると感じています。
AI活用が進んだ今の時代は何をやっても相手に研究されてしまいます。でも、序盤で決まった打ち方になってしまっては、打っていて楽しさをあまり感じません。序盤でうまくやられてしまうのは覚悟の上ですが、序盤だけが碁の全てではないので、少しでも工夫し、中盤以降、自分らしさを出していけたらと思っています。
2歳になる娘に「パパすごい」と思ってほしいのですが、まだちんぷんかんぷんでしょう。棋士人生は、長い道のりです。長く活躍することが大事。ここ何年か結果が出ていませんが、がんばっていきたい。結果よりも、自分自身を高めていけるような碁を打ちたいですね。
七大棋戦の挑戦手合は久しぶりに打ちます。全国各地に伺うのは醍醐味で、いい環境で打たせていただけるのが楽しみです。
第1局は、地元三重県で開催です。地元で打つからには恥ずかしくない碁を打ちたいです。
関天元は、AI(人工知能)をうまく活用している棋士の一人。もちろん、私自身も取り入れて勉強していますが、AI研究という点では、勝てるところはありません。関天元は、自分の打ちたい手を打たれている印象です。棋風は似ていると感じています。
AI活用が進んだ今の時代は何をやっても相手に研究されてしまいます。でも、序盤で決まった打ち方になってしまっては、打っていて楽しさをあまり感じません。序盤でうまくやられてしまうのは覚悟の上ですが、序盤だけが碁の全てではないので、少しでも工夫し、中盤以降、自分らしさを出していけたらと思っています。
2歳になる娘に「パパすごい」と思ってほしいのですが、まだちんぷんかんぷんでしょう。棋士人生は、長い道のりです。長く活躍することが大事。ここ何年か結果が出ていませんが、がんばっていきたい。結果よりも、自分自身を高めていけるような碁を打ちたいですね。
七大棋戦の挑戦手合は久しぶりに打ちます。全国各地に伺うのは醍醐味で、いい環境で打たせていただけるのが楽しみです。
第1局は、地元三重県で開催です。地元で打つからには恥ずかしくない碁を打ちたいです。