継承される"雲水の呼吸"「つるりん式見る碁のすすめ~こぼれ話」


継承される"雲水の呼吸"

 「行雲流水」の回では羽根直樹九段が圧倒的でしたが他に鈴木歩七段首藤瞬八段鈴木伸二七段の名前が上がりました。さて、この方たちにはある共通項があります。それはなんでしょう?

 正解は・・・岩田一九段門下です!!

 今売り出し中の若手、桒原駿二段も行雲流水な棋風ですから、この傾向は相当確かなものです。
 師匠の流儀が弟子たちに伝わる。育手(そだて)、鱗滝左近次(『鬼滅の刃』主人公の竈門炭治郎の師匠)が使う水の呼吸を富岡義勇が継承するみたいな感じでしょうか。行雲流水なので、雲水の呼吸? 碁界には雲水の呼吸の使い手集団が確かに存在するようです!

 もうひと方、山城宏九段の名前も上がりました。山城九段はご存知中部の大ベテラン。ツイッターでは「禅語」をつぶやいてらっしゃいます。自然体で優しい先生です。現雲水柱は羽根九段だとして、山城九段は間違いなく元雲水柱でしょう。ちなみに、今女流で注目の加藤千笑二段も羽根九段門下で師匠と同様に行雲流水系の打ち手です。どうやら中部でも「雲水の呼吸」は脈々と継承されていっているようです。



現雲水柱・羽根直樹九段

元雲水柱・山城宏九段
  • * お詫び・『鬼滅の刃』遅ればせながら全巻読んだばかりでつい興奮してしまいました...。読んでいない方は何のこっちゃですよね。面白いマンガです。ぜひ読んでください。
記・編集K