冷静沈着のその先 【つるりんのこぼれネタ】
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ここでは週刊碁連載中の「つるりん式見る碁のすすめ~四字熟語編」で書ききれなかったこぼれ話を紹介します。
「冷静沈着」の回で河野臨九段の他に藤沢里菜女流本因坊のライバルとして名前が挙がった人がいます。それは志田達哉八段です。
静かな碁で揺らがない。これは冷静沈着ではないか、と一瞬盛り上がりました!しかし、すぐに却下されることに...。
つるりん曰く「『冷静沈着』はいろいろ感じている普通の人が感情を意識して抑えている状態である。志田くんはそうではない。彼は言うなれば修行僧。座禅を組んで瞑想している時と同じなので、いくら静かで揺らがなくてもあれは冷静沈着ではない。『無』もしくは『空』である」
志田八段、冷静沈着を通り越して無我の境地とは...、すごい人です。
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修行僧の志田達哉八段
もう一つ、文中で河野臨九段をつるりんが「部長」と呼んでいるくだりがありました。この「部長」という愛称の由来ですが、「棋士バトミントン部の部長」からきているそうです。河野九段は親しい棋士仲間からはほぼ100%「部長」と呼ばれています。
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愛称「部長」の河野臨九段
記・編集K