みんなの心のよりどころ、謝依旻さま「つるりん式観る碁のすすめ~こぼれ話」


みんなの心のよりどころ、謝依旻さま




 ここでは週刊碁連載中の「つるりん式観る碁のすすめ~四字熟語編」で書ききれなかったこぼれ話を紹介します。

 今回は謝依旻七段が「英姿颯爽」に選ばれました。りんが文中「若手の間では『困ったら謝さんに聞け』という格言がある」と言っていましたね。ここではそこの部分をもう少し掘り下げたいと思います。

 謝七段のカリスマ性と人望は、それはそれはすごいものがあります。まず、現在女流のトップに君臨している藤沢里菜女流本因坊をはじめ、上野愛咲美女流棋聖星合志保三段など、活躍中のほぼすべての女性棋士が憧れ、目標にし、お姉さんと慕っているのが、謝七段です。10年以上にわたって女流のトップに君臨し続けた強さ、堂々とした振る舞い、勝負に対する厳しさ...。たしかに憧れる要素しかありません。加えて謝七段は趣味が多く、気さくで面倒見がいいので最強です。

 そんな謝七段なのでお姉さんと慕うのは何も女性に限りません。大人気解説者の平田智也七段と本因坊リーガーの本木克弥八段はその昔、棋士の団体戦に「謝ファミリー」というチーム名で出場していました。りんのあやしげな情報では「若手男子も謝さんに恋愛相談をしているらしい」です。男性棋士は女性棋士ほど表に出さないので実体は不明ですが、どうもかなりファンがいる感じがします。

 謝七段の頼れるお姉さんぶりは日本国内にとどまりません。台湾のモデルで棋士、日本でも大人気の黒嘉嘉(ヘイジャアジャア)七段と謝七段は大親友。黒七段自身が「一番仲が良くて慕っているお姉さん」と公言しています。男女、国内国外問わず、みんなが慕って集まってくる...、これって誰かに似ていますよね?そう、鬼滅の刃で蜘蛛にされてしまったかわいそうな隊士を治してあげていたあの人です!



胡蝶しのぶのコスプレをする謝依旻七段、通称・胡蝶イミン様
(撮影:写真家・わさびさん)

 この写真ほど謝七段の本質を捉えているものはないような気がします。ほとんどの柱に継子(つぐこ・継承者)がいない中、胡蝶しのぶにはカナヲがいたし、大勢の隊士の面倒をみていました。強くてカッコいい、頼れるお姉さん。みんなの心のよりどころ。それが胡蝶しのぶさま、ならぬ、謝依旻さまなのです!

記・編集K

  • * お詫び:「鬼滅の刃」のアニメが始まったことでテンションが上がり、またしても鬼滅ネタになってしまいました。囲碁のコラムなので、今後はほどほどにするよう、気を付けます。