ここでは週刊碁連載中の「つるりん式観る碁のすすめ~四字熟語編」で書ききれなかったこぼれ話を紹介します。(つる=鶴山淳志八段、りん=林漢傑八段)
やってきました中部スペシャル第二弾!!今回から3回にわたって柳澤理志六段をゲストに招き、多彩な中部棋士をご紹介していきます。さて、トップバッターは本因坊リーガーの大竹優七段。大竹七段は昨年大躍進を遂げました。天元戦のベスト4進出、新人王戦決勝進出、そして本因坊リーグ入り・・・。何が彼をここまで進化させたのか。よーく写真を見ていると、一つの答えが浮かび上がってきました。
大竹七段は昨年、天元戦の準決勝で敗れたあと、中部総本部の向かいにあるキクチメガネに足を踏み入れました。「金縁丸メガネを買いたいんですけど・・・」大竹七段は長年愛用していた黒縁四角メガネに別れを告げる決心をしたのです。
店員さんと相談し、希望を伝えていくつか候補を出してもらい、気に入ったものを掛けてみるとパワーがみなぎりました。迷わず「これだ!」と購入し、以来、大事な対局では必ず掛けているそうです。
「今までは5000円前後のメガネしか掛けたことがありませんでした。でも、昨年の夏は自分の中で勝負の夏だと思っていたので、決意を新たにするためにも、清水の舞台から飛び降りるような気持ちで、キクチメガネさんのメガネを購入することにしました。キクチメガネさんは有名ブランドでしかも長年道路の向かい側で中部総本部を見守ってくださっています。メガネを新調するならここしかないと思っていました」。
キクチメガネに変えてから、大竹七段はさらに各棋戦で勝ち上がり、本因坊リーグ入りという大きな実績を上げました。「やっぱり付け心地が違うように思いますし、碁盤が前よりクリアに見えるような気がします。メガネを変えてから13連勝して、そのおかげで波に乗れたと思うので、本当に感謝しています。僕にとってこのメガネは勝利へのキーアイテムです」。
大竹七段が躍進した理由。それは一つではないでしょう。昨年夏は勉強量を大幅に増やし、AIを使った研究を効率的に取り入れ、思い付く勉強方法はすべて試したそうです。なら、活躍は勉強の成果が上がっただけでメガネの効果じゃない?いいえ、そうとも言い切れません。なぜなら勝負の世界では運を味方に付けることも大切だからです。信じるか信じないかはあなた次第。でも、メガネの魔法はメガネの魔力を信じる者だけが使えるのです。