日本主催の国際棋戦「SENKO CUPワールド碁女流最強戦2021」が3月22日(月)から24日(水)にかけてオンラインで開催される。
出場者は中国、韓国、中華台北から各1人、日本から5人の計8人。本大会は2018年、2019年に続き今回が3度目の開催となる。
日本代表は藤沢里菜四段(22歳)、上野愛咲美四段(19歳)、
謝依旻六段(31歳)、桑原陽子六段(46歳)、
向井千瑛六段(33歳)。第4、5回扇興杯女流最強戦でベスト4に進出した5人が世界に挑む。
「日本の2トップ」と期待されるのが、第4回扇興杯優勝の藤沢と第5回優勝の上野だ。
藤沢は昨年、広島アルミ杯・若鯉戦を制し、男女混合棋戦での女性初優勝という快挙を成し遂げた。
その勢いで、一気に世界の頂点を狙う。どんな碁も打てるオールラウンダーで形勢判断の正確さ、終盤の強さは抜群。
AI(人工知能)のリーラゼロにかけて、「リーナゼロ」の異名を持つ。2019年の穹窿山兵聖杯で世界の4強に入っている。
「ハンマー」こと上野は、桁違いの戦闘力が魅力だ。華々しい戦いの碁を楽しみにしているファンも多く、今大会での暴れぶりにも注目だ。
昨年の呉清源杯で韓国の崔精九段に勝っており、今回も大仕事を期待したい。
謝は第4回扇興杯、第5回扇興杯で共に準優勝。第4回の準決勝では上野、第5回の準決勝では藤沢をそれぞれ破っており、
女流タイトル27個を積み上げた勝負強さと集中力は相変わらずだ。
桑原は2000年に女流本因坊を獲得している強豪。第5回の扇興杯でベスト4に進出した。
その本戦トーナメントでは奥田あや四段、向井を破っての準決勝進出で実力は健在だ。棋風は戦闘的との評判。
向井は第4回の扇興杯4強。謝と同期入段で、何度もタイトル戦でしのぎを削った。タイトルは女流本因坊1期。
国際大会で崔精九段から白星も挙げている。読みが正確で戦いに強く、強敵撃破の魅力十分だ。
対局は持ち時間各2時間。「幽玄の間」と
YouTubeの「日本棋院囲碁チャンネル」で中継が行われる。
1回戦のスタートは22日の午前11時だ。
■1回戦
■準決勝
■決勝・3位決定戦