日本チームが世界の頂点に立てるのか。日本、韓国、中国の3カ国による勝ち抜き団体戦、湖盤杯ソウル新聞世界女子囲碁覇王戦の第1ラウンドが5月22日(日)~28日(土)に行われる。本棋戦はいわば農心辛ラーメン杯の女子棋戦バージョン。5人でチームを組み順次対戦し、勝ち残った者はそのまま次の対局に残り、負けた側は次のメンバーにバトンを渡す。そして最後まで勝ち残ったチームの優勝だ。
普段国内でしのぎを削っている棋士同士がチームを組んで強敵に立ち向かう姿は見る人の心を熱くする。しかも今、日本の女性棋士は史上最高の強さと言われ、先月には上野愛咲美四段がSENKO CUPワールド碁女流最強戦で優勝したばかり。農心杯では井山裕太九段による怒涛の4連勝が感動を呼んだが、今回はどんなドラマが待っているのか。楽しみは尽きない。
日本チームのメンバーは以下の通り。
【 藤沢里菜五段 】
女流タイトルを4つ保持する日本のエース。安定感抜群のオールラウンダーで、特に終盤での正確さは神がかっていると評判。
【 上野愛咲美四段 】
藤沢が安定感なら上野は爆発力。SENKO CUPワールド碁女流最強戦では中国最強の於之瑩七段らを破って優勝。力強い攻めの棋風で「ハンマー」の異名を持つ。
【 鈴木歩七段 】
タイトル数こそ少ないが、一般棋戦での活躍は歴代女性トップクラス。棋風はバランス重視の流麗な本格派。
【 謝依旻七段 】
女性碁界の若きレジェンド。SENKO CUPで韓国最強の崔精九段を破るなどその実力は健在。中盤以降のたたみかけるような力強さが持ち味。
【 仲邑菫二段 】
入段からわずか3年でタイトルに挑戦(女流名人戦)した成長著しい13歳。ここ一番での集中力が非常に高く、これまでに何度も周囲の予想を上回る結果を出している。
開幕戦は仲邑菫二段VS呉依銘三段(中国)。5月22日(日)14時からインターネット対局にて行われる。対局の模様はユーチューブの「日本棋院囲碁チャンネル」とインターネット対局サイト「幽玄の間」で中継される予定。
各国選手
- 日本
- 藤沢里菜五段、上野愛咲美四段、鈴木歩七段、謝依旻七段、仲邑菫二段
- 韓国
- 崔精九段、呉侑珍九段、金彩瑛七段、許瑞玹三段、李スルジュ初段
- 中国
- 於之瑩七段、陸敏全六段、周泓余六段、李赫五段、呉依銘三段
対局規定
コミ6目半、持ち時間各1時間、秒読み1分1回