11月2、3日に行われる第7回SGW杯中庸戦を前に中庸戦を徹底解説。第3部では恒例の優勝予想を行います。
本戦出場棋士
つる = 鶴山淳志八段
りん = 林漢傑八段
しな = 品田渓(ライター)
- しな さて、りん先生が別室で予想をしている間に、つる先生の予想もお願いします。
- つる わかりました・・・。
(長い沈黙)
- しな えっと、つる先生?
- つる いや、これは難しすぎますね。ちょっと待ってくださいよ。・・・はい、大丈夫です。
- しな では、本命、対抗、オススメをあげていただきます。本命はどなたでしょうか。
- つる 富士田くんでお願いします。
- しな 富士田七段ですか。
- つる 出場メンバーの実力は拮抗しているのですが、やはり30代前半で今まさに打ち盛りな富士田くん、ウニくん(鈴木八段)が少し抜けている気がします。その中でウニくんはまだ少しだけ若い感じがするんですよね。彼のX(旧ツイッター)の投稿を見ていても、何かやってやろうというギラギラ感がある。その点、富士田くんは落ち着いていて中庸の風格がありますから、富士田くんの方が結果を出す気がします。
- しな でも、ウニ先生は本戦が行われる11月3日が34歳のお誕生日です。優勝すれば最高の誕生日になりますよ。
- つる それはぜひ頑張ってもらいたいですね。でも、私は富士田くんでいきます(笑)。
- しな わかりました(笑)。では対抗をお願いします。
- つる 秀俊さんで。
- しな 金九段、つる先生の兄弟子ですね。
- つる 秀俊さんはすごくいい先生なんです。アマチュアの方への指導も丁寧で面白い。
- しな 本棋戦では予選決勝の碁を勝った方が自戦解説していて、日本棋院のHPから見ることができます。金九段は蘇耀国九段との予選決勝譜を解説されているのですが、その解説が観戦記風でとても面白かったです。
- つる そうでしょう。サービス精神が旺盛で丁寧な先生なんですよね。対抗に推す理由は兄弟子で素敵な方だから応援したい気持ちが半分。あと、手合に限らずお仕事で充実されている方は中庸戦で強いと思うので、その意味でも今年あたり結果を残される気がします。
- しな 最後にオススメをお願いします。
- つる すごく悩みましたが、寺山六段でお願いします。
- しな 富士田七段、鈴木八段と同年代ですね。
- つる まあ、そうですね。ただ、推す理由は若いからではなくて、はやく寺ちゃんを寺山中庸と呼びたいからです。落ち着き、達観している雰囲気、どこを取っても中庸っぽいでしょう?
- しな たしかに寺山六段に中庸の冠はよく似合いますね。
- つる 懸念としては、彼はあまりにも中庸らしすぎてこのまま本戦連続出場記録を更新し続けてしまうのではないかということです。ただ、私も本戦連続出場記録保持者でしたが、5回目に優勝することができました。寺ちゃんもここら辺で優勝してくるのではという予感があります。
- しな では本命に富士田七段、対抗に金九段、オススメに寺山六段ということで。そろそろりん先生も予想を封じる準備ができている頃でしょうか。
- つる そうですね。行ってみましょう!
(封じ予想完了)
- りん いやー、緊張しました。これでもし予想が当たっていたらどうなるの?
- つる 今までのが「カンケツの呪い」ってことになるんじゃない?
- りん えっ?外れてたら?
- つる 単なる当たらない予想家。
- りん ヒドイよ!どっちにしても散々じゃない!!
- つる いや、待てよ。当たってたら呪いは嘘だった、外れてたら封じても呪いが漏れてしまっていたという解釈もあるか。
- りん せっかく封じたのに呪いが漏れてたら意味ないじゃん!
- しな 大丈夫ですよ。たとえ呪われていても呪われていることを知らなければのびのび打てますから(笑)。
- つる なんだかゴチャゴチャしてきたし、呪いについては結果が出てから考えよう(笑)。
- りん 雑だなぁ。
- つる まあまあ(笑)。とにかく、11月2、3日は中庸戦です。みなさん、ぜひご覧ください!
記・品田渓
左は予想をするつる。右はりんの封じ予想。