武宮理事長より新年のご挨拶(2025年)


 囲碁ファンの皆様には、新春を清々しいお気持ちでお迎えのこととお慶び申し上げます。昨年、日本棋院は創立100周年を迎え、記念日の7月17日には式典と祝賀会を盛大に開催することができました。これもひとえにご支援くださった企業様、そしてファンの皆様のおかげと深く感謝申し上げます。

 昨年を振り返ると、一力遼九段第10回応氏杯世界選手権で中国の謝科九段を3連勝で破り、自身初の世界戦優勝を果たしました。日本勢が主要な世界戦で優勝するのは19年ぶりの快挙であり、私も含め多くのファンが歓喜に沸いたことと思います。また、上野愛咲美五段第7回呉清源杯世界女子囲碁オープン戦で中国の唐嘉雯六段を2勝1敗で破り、世界一に輝きました。一力九段や上野五段の偉業に敬意を表し、今後も日本棋士があとに続けるよう、環境づくりに尽力してまいります。

 また、近年は女流棋士の活躍が著しく注目されています。これを好機と捉え、日本棋院は7月より女流棋士による団体戦・日本女子囲碁リーグを開始しました。華やかな対局が大変好評で、関心が高まっております。6月まで熱戦が続きますので、引き続きお楽しみいただければ幸いです。

 本年は次の100年に向けて新たな一歩を踏み出す年です。皆様に喜んでいただける運営に努めてまいりますので、今後ともご支援を賜りますようお願い申し上げます。

公益財団法人 日本棋院 理事長
武宮陽光
日本棋院 理事長
武宮陽光