平素は弊院に対し格別のご高配を賜り、御礼申し上げます。今般、「大倉喜七郎賞」並びに「秀哉賞」の受賞者が、以下の通り決定されました。なお今年度はコロナウィルス感染予防及び緊急事態宣言発出の影響により、選考委員会書面による投票方式によって決まりました。
1.「第50回大倉喜七郎賞」
※ 敬称略年齢順
大倉喜七郎賞は故大倉喜七郎氏の遺徳をたたえ、プロ、アマ、国内外を問わず囲碁普及に特に功労のあった方に贈られる賞で、受賞者は下記の2名の方々です。
馬場 滋 (ばば しげる) 九段 日本棋院中部総本部所属 73歳 中部こども囲碁普及会を立ち上げ20年以上にわたり選手権戦、大会、教室、こども囲碁合宿等中部地区の青少年を中心に囲碁普及活動に貢献された。
また、平成24年に中部総本部の棋士会長に就任後に、棋士会主催のイベント等も数多く実施するなど、囲碁界の発展に努めている。また門下の彦坂直人九段や伊田篤史八段がタイトルを獲得するなど後進育成にも尽力された。
法政大学在学中の学生本因坊戦3連覇をはじめ、多くのアマタイトルを獲得し、絶えずアマチュア囲碁界をけん引してきた。
また支配人を務めるサンシャインシティ囲碁サロン(2020年閉鎖)では長年にわたりプロアマ本因坊戦を開催する等、囲碁普及にも多大な貢献が認められる。
- * 大倉喜七郎賞選考委員
阿久根操、池田正己の各氏及び、小林覚理事長
2.「第58回秀哉賞」 ―― 一力遼天元・碁聖・竜星が初受賞 ――
秀哉賞は第二十一世本因坊秀哉名人の業績を永く記念するため、成績優秀で将来が嘱望される棋士に贈られる賞で、今回、一力遼天元・碁聖・竜星が初受賞となりました。受賞理由は以下の通りです。
一力 遼(いちりき りょう)天元・碁聖・竜星自身初の七大タイトルとなる碁聖獲得に続き、天元戦で井山裕太四冠(当時)から天元を奪取し、二冠となった。国際棋戦でも活躍し、なおかつ勝ち星ランキング1位(53勝13敗)、勝率ランキング1位(.803) 対局数ランキング1位(66局)と総合的に好成績を収めた。