特集内容
【第63期王座戦五番勝負第3局】
挑戦者の井山裕太棋聖が連勝で迎えた第63期王座戦五番勝負(主催・日本経済新聞社)第3局が11月19日に兵庫県神戸市の「ホテルオークラ神戸」で行われた。カド番に追い込まれて後がない村川大介王座に反撃の余地を与えず、黒番井山が135手まで中押し勝ち。シリーズスコアを3―0とし、通算3期目の王座位に、同時に10ヶ月振りの五冠に返り咲いた。さらには自身の持つ連勝記録も23と伸ばした。現地陣営は、立会・坂口隆三九段、新聞解説・山田規三生九段、記録と秒読み・吉川一二段、宮本千春初段、現地大盤解説・坂井秀至八段、聞き手・佃亜紀子五段。
【第41期天元戦五番勝負第2局】
まれに見る逆転劇だった。終局後の両者は納得しがたいような、厳しい表情を崩さなかった。高尾紳路地天元に井山裕太棋聖が挑戦する第41期天元戦五番勝負の第2局が11月16日、「函館国際ホテル」で行われた。中盤過ぎにははっきり優勢を築いた高尾天元だったが、後半に大ポカを放ってしまう。結局、井山が差し切って、白番半目勝ち。これで2連敗の高尾天元はカド番に追い込まれた。本局の立会人は工藤紀夫九段、記録係は星合志保初段と金子真季初段。新聞解説ならびに現地大盤解説にマイケル・レドモンド九段。聞き手は中島美絵子初段。