【第54期十段戦五番勝負第２局】

井山裕太六冠が史上初の同時七冠制覇にさらに近付くか、伊田篤史十段が１勝１敗に戻すか――注目の第54期十段戦五番勝負（産経新聞社主催）の第２局が３月23日に三重県菰野町の「湯の山グリーンホテル」で行われた。初手から41手までは１月20日に打たれた韓国名人戦第３局と同じ進行。黒番の井山が難戦を制し、３年越しの悲願に王手をかけた。現地陣営は立会・羽根泰正九段、記録・鶴田和志四段、伊藤健良初段、新聞解説・彦坂直人九段、現地大盤解説・馬場滋九段、聞き手・重野由紀二段だった。

【第63回ＮＨＫ杯トーナメント戦決勝】

張栩九段、復活の狼煙――。３月20日に放映された第63回ＮＨＫ杯トーナメント戦の決勝は、過去３度優勝の張栩九段と初出場の俊英、寺山怜四段の対戦となった。序盤からコウのフリカワリなど、両者が持ち味を発揮して見ごたえある攻防を繰り広げたが、211手までで黒番の張が中押し勝ちした。熱戦を制した張は、第55期以来８年ぶり４回目の優勝である。