【第78期本因坊戦七番勝負第７局】

白熱のシリーズがフルセットの激闘のすえ、ついに決着。第78期本因坊戦七番勝負第７局が７月19・20日に三重県鳥羽市「戸田家」で行われた。本因坊文裕の12連覇か、挑戦者・一力遼棋聖が２冠目を獲得し第一人者としての地歩を固めるか。大いに注目を集めた最終局は、１日目から文裕がリード。だが、文裕の中盤の構想に問題があり、一力挑戦者の逆転を許してしまった。文裕の繰り出す勝負手をかわして一力挑戦者が逃げ切り、中押し勝ち。初の本因坊位を獲得した。

【第48期碁聖戦五番勝負第２局】

井山裕太碁聖に一力遼棋聖が挑戦している第48期碁聖戦五番勝負（新聞囲碁連盟主催）。井山先勝を受けて迎えた第２局は、石川県金沢市の北國新聞会館で打たれ、黒番の井山が「黒に疑問手はまったくなかった」と新聞解説の佐田篤史七段が絶賛するほどの好局で一力を下し、２連勝で３連覇まであと１勝に迫った。当日は現地で大盤解説会も行われ、多くのファンが終局まで、マイケル・レドモンド九段と聞き手の佃優子アマの解説を楽しんだ。立会は武宮正樹九段が、記録は羽根彩夏二段と寺田柊汰二段が務めた。