対局者プロフィール
略歴
いやま・ゆうた 1989年、大阪府東大阪市生まれ。石井邦生九段に入門し、2002年にプロ入り(初段)。09年、名人戦で七大タイトルを初獲得し、九段。16年、十段戦で伊田篤史十段(当時)を3勝1敗で破り、史上初の七冠同時制覇。17年、名人戦で2度目の七冠同時制覇とともに、年間七冠同時制覇を達成した。昨年、国民栄誉賞を受賞。天元戦は第37期から3連覇、第41期から4連覇で通算7期獲得。「打ちたい手を打つ」を身上に、柔軟に打ち回す。
5番勝負への抱負
許さんはここ数年での成長が著しい。碁聖獲得後、少し調子を崩されていたように見えましたが、ここにきて調子が上向いていて、いま打ててる棋士の一人でしょう。自分は今年に入っても厳しい戦いが続いています。AI(人工知能)をどう取り入れていくかが大きなテーマで、ようやく少しずつですが、理解が追いついてきた部分もあるかなと感じている。今期も五番勝負に向けていい準備をしたいですし、昨年の碁聖戦で許さんに3連敗で敗れたので、その時よりもいい戦いができればと思います。
略歴
きょ・かげん 1997年、台湾生まれ。故高林拓二・七段に入門し、2013年、プロ入り(初段)。14年、グロービス杯世界囲碁U―20で準優勝。15年、新人王戦で優勝。阿含・桐山杯で準優勝。18年、碁聖戦で井山裕太碁聖(当時)を3勝0敗で破り、七大タイトルを初獲得し、八段。入段から5年4カ月での七大タイトル獲得は、史上最速記録。棋道賞は15年に新人賞と最多勝利賞、18年に優秀棋士賞。勝率1位賞は2度受賞している。天元戦は初挑戦。読みの早さには定評がある。
5番勝負への抱負
天元戦は初めて本戦に入った第42期からずっと準決勝以上(シード権)の成績を残しており、相性のいい棋戦。今期は準決勝が苦しい展開でしたが、そこを逆転できたのが大きかった。前期は挑戦者決定戦で負けたので素直にうれしいですし、やっとの思いもあります。昨年夏に碁聖を取った後、少し調子を崩した時期もあったが、今は上向きだと感じている。井山さんとの五番勝負は厳しい戦いになるかと思いますが、いいパフォーマンスをお見せしたいです。