ここでは週刊碁連載中の「つるりん式観る碁のすすめ~四字熟語編」で書ききれなかったこぼれ話を紹介します。(つる=鶴山淳志八段、りん=林漢傑八段)
「軽妙洒脱」の回では元バンドマンというバックボーンを持つ片岡聡九段が選ばれました。音楽を愛するアートな心、上品な棋風、これらが扱いの難しいヒゲをオシャレに生やせるほどの軽妙洒脱さに通じているというのが、つるりんの主張です。
実はもう一つ、本編では紙面の都合で書けなかったのですが、つるりんの2人が片岡九段のここがステキだ!と言っていたところがあります。それは「声」です。
世の中には色々な種類のイケメンボイスがあるかと思いますが、片岡先生の声は自然と心が落ち着く低音ボイス。「鬼滅の刃」のお館様と同じ系統の声、と言えばご存知の方はイメージしやすいでしょうか。私、編集Kの勝手調べではありますが、脳内アルファ波が増大する感じからして、片岡九段の声は「f分の1のゆらぎ」を発しているのではないかと思われます。
そんな片岡九段の声を聞きたい方にオススメしたいのがNHK杯です。日曜日の昼下がり、ゆったりとソファーに腰かけ、温かい紅茶をすすりながら片岡九段の解説を聞いていると、温泉に浸かるのと同じくらいの癒し効果が得られます。
片岡九段に限らずNHK杯の解説者にはイケメンボイスの持ち主が多いです。そこで今回は、中でも「癒しのイケメンボイス」だと思う方をご紹介したいと思います。
【 宋光復九段 】
一力遼九段や平田智也七段の師匠です。とても面倒見のいい優しい先生。アマチュアの指導にもよく当たられています。解説の合間に挟む「ええ」という相槌の声が、ささやくような低い美声でとても心地よいです。
【 寺山怜六段 】
つるりんから「晴耕雨読」の称号を与えられた古碁研究のホープ。解説の表現が時に詩的で美しいです。落ち着いた温かみのある声を聴いていると、それだけで抱えているストレスが半減します。
現代のストレス社会を生きている皆さん、ぜひ、NHK杯で癒されてくださいね!