「2021年活躍予想その1 ~第五の男~」に引き続き、2021年以降のタイトル戦線を盛り上げるのは誰か。記者目線で勝手に予想してみます。(記・保田大地)
その2 ~4強キラー?~(対戦成績編)
昨年の七大タイトル戦にはすべて、井山裕太棋聖、あるいは令和三羽ガラス(芝野虎丸王座、一力遼天元、許家元八段)が絡んでいました。
この4強以外で挑戦手合に出場したのは、羽根直樹九段、村川大介九段(関西棋院)、河野臨九段の3人だけです。
つまり4強を倒さなければタイトル挑戦、ひいてはタイトル獲得が難しいということ。
ところが無冠の棋士の中にも4強と互角以上に渡り合っている打ち手がいるのです。
それは・・・・・・
鈴木伸二七段です。
鈴木七段は、北海道出身の30歳。
一力天元にこそ1勝6敗と負け越しているものの、井山棋聖には3勝1敗、芝野王座には5勝2敗、許八段には4勝3敗と勝ち越しています。
合計すると13勝12敗。4強を相手にここまでの成績を収めている棋士は、現時点ではそう見当たりません。
ぜひとも4強キラーとして井山+三羽ガラスの勢力図に割って入ってほしい存在です。
加えて鈴木七段は、対戦数は少ないですが平成四天王(山下敬吾九段、張栩九段、羽根直樹九段、高尾紳路九段)とも3勝3敗と打ち分けています。
まだタイトル挑戦の経験はなくても、その実力の高さは数字が示しています。今後の活躍に期待ですね。