Ⅳ 日本囲碁規約改定の概要
(6)「ダメ詰め」、「手入れ」の交互着手原則(根拠の明確化)
- 現規約では終局後適宜に「ダメ埋め」を行うが(第三十九条)、「ダメ埋め」後「手入れ」を要請しても相手方が応じないときは、交互着手の復活を認めている。(第四十条2項)
- 新規約では、次の通り「地」を確定するためには、終局までに「ダメ詰め」、「手入れ」を行わなければならない。(第八条、第九条2項)なお、対局者の合意で、対局停止後適宜に行う着手は、本規約の着手に該当しない。
- 1図の状態では、黒白ともにダメaを有する「活き石」なので「セキ石」となってしまい、黒白の目は「地」にならない。黒が目を「地」に、するためには、aへの着手が必要。
- b、cの空点については、「両劫ゼキ」がある場合に白はb、cを劫で頑張ることができるが、第七条により白△は「死に石」、白□は「活き石」である。したがってbは「ダメ」。cは「目」となる。
- 白石はaのダメを詰めてもbのダメを有するのでセキ石であり、白の2点を地にするには、さらにb、cへの着手が必要。